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「#幼馴染」のBL小説を読む
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少しくらい寂しがってくんねェかな。
そう考えて神妙な顔で口にした「G5に移動することになった」という嘘に、しかし短くなった葉巻の火を灰皿で揉み消していたスモーカーは少し驚いたようにこちらを見た後「腐れ縁ってのはそうそう切れねェもんだな」と呟いた。
意味がわからず首を傾げるおれからスッと視線を外したスモーカーが「おれもだ」と言って新しい葉巻を二本、口に銜える。
いっつも思うんだけど、こういときのスモーカーの仕草ってなんかちょっとエロい。

「おれもG5へ行く」
「へェ、そう……はァ!?」

一瞬理解できずに流しそうになった言葉におれは気まずさから伏せた顔をガバッと上げて叫び声をあげた。

「えっ、嘘、あっ、エイプリルフールか!エイプリルフールで嘘ついてるんだな!?」
「あァ?誰がそんなガキくせェことするか」
「ガキ、……」

ガキくさいってそんな、いや、否定はできないけど。
ついさっき自分がとった行動を両断されたことに落ち込むおれの目にふとスモーカーの、僅かに窄められた唇が映る。
ずっと見ていたからわかるそれは、スモーカーの癖だ。
嬉しいとき、緩みそうな口元を堪えるための癖。

「…………駄目だ」
「アルバ?」
「ごめんスモーカー、おれちょっと大将のとこいってくる」

反則だ。
こんなのもう、嘘だなんて絶対に言えないじゃないか!