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「#幼馴染」のBL小説を読む
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初めてエースと関係を持った日のことをおれははっきり覚えていない。
宴でしこたま飲みまくって翌朝起きたら真っ裸のエースが真っ裸のおれの腕の中に納まっていたのだ。
噛み跡やらキスマークやらで子供にお見せできない感じになっていたエースに聞いた話では酔ったおれが「付き合え」と一生口にするつもりのなかった愛の告白をぶちかました挙句返事も待たずにベッドの中へ引きずり込んだ結果らしい。
明らかに笑い話にできないタイプの酒の失敗である。
しかし無理やり連れ込んだのだとすればエースはなぜもっと本気で抵抗しなかったのだろうと少し焦げ目がついただけのシーツに首をかしげた。
おれは体格こそそれなりだがメインの武器が銃ということもあって接近戦はさほど得意ではないし、記憶が飛ぶほど酔っていたなら動きも鈍っていたはずだ。
何より海楼石の錠なんて上等なものは持っていないのだから、エースがメラメラの実の能力を使えば簡単に撃退できたはずである。
そう思って恐る恐るエースに尋ねると、エースは俯いたまま小さく「嬉しかった、から」と返してきた。
声は震えていて、顔も身体も真っ赤で、シーツからは煙が上がっていた。
めちゃくちゃ可愛かった。

そんな馴れ初めだったから、酔って告白したうえに同意かどうかかなり微妙なラインの無体を働いたという失態を少しでも挽回できるよう恋人になってからのおれはエースのことをこれでもかというほど大切にしてきた。
大切にしてきた、つもりだった。

ーー付き合って半年、身体を重ねた回数数知れず。
かわいいかわいい恋人から何度もキスをしたその口でおれたちの関係はセフレなのだと告げられた、それが今日のハイライト。