▼『元ヤリチン主人公ともう一回セフレになりたいマルコ』の健気拗らせたマルコのパンツは 「マルコお前、なんつーパンツ穿いてんだよ」 ちょっと動揺しながら「お前ってそういうのが趣味なの」と尋ねると風呂からあがってパンツ一丁、否、一丁と言っていいのか躊躇ってしまうほど布面積の狭いセクシー下着の姿でソファに座り面白くなさそうにスマホを弄っていたマルコがちらりとこちらを見て「別に、おれの趣味ってわけじゃねェよい」と返してきた。 「じゃあなに、彼女?」 気になってつい聞いてしまったがそうだと言われたらショックを受けるだろう。 今世こそ恋心は諦めて友人として生きようと決意しはしたが、やっぱり好きなものは好きなのだ。 自分の気持ち一つがこんなにも儘ならないと内心自嘲していると長い沈黙の後、顔をスマホ画面に向けて落としたままのマルコがぽつりと「昔の、セフレの」と呟いた。 ああ、なるほど、セフレ、セフレね。 生まれ変わってからというもの清く正しく生きてきたおれには懐かしくもなじみのない言葉である。 小さく息を吐くとようやく服を着る気になったのか、スマホに見入っていたマルコが突然立ち上がってずかずかと部屋に戻っていった。 癖なのだろう、手をやっているところをよく見る首筋には恐らくおれが前世でつけたものとほぼ同じ位置にある歯型の痕。 昔のセフレとやらが『くん』だか『ちゃん』だかは知らないが、こいつは今世においてもとんでもないビッチであるらしい。 *** ヤリチン主人公が前世で好んでたセクシー下着です。 たぶんTバック。私はOを推したいけどこの話のマルコはサイドが細くて前も後ろも限りなく布面積が少ないタイプのT。主人公は指をかけてずらすのが好きだったに違いない。 |