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第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -




▼どんなふうにネタを考える?

基本的に「このキャラにこんなことしたらどうなるか」「このキャラにこんなことさせるにはどうすればいいか」の2パターンで考えてます。
算数風に例えると【キャラ】+【要素】=【結果】が公式で
前者は【キスをしたがらない恋人】+【主人公からの不意打ちのキス】=【?】
後者は【キスをしたがらない恋人】+【?】=【恋人からの自主的なキス】
みたいな感じです。
式だと簡単そうなのに文字に起こすと高確率で迷走します。つら。


▼ネタはどんなときに思い浮かぶ?

大抵仕事中です。仕事中真面目な顔してるときは間違いなくエグい妄想してます。
というかこれは文字書きあるあるだと思うんですけどなんで仕事中とかとっさにメモできないときに限ってあんなにネタがポンポン出てくるんでしょうね?そしてなぜ仕事が終ると同時に忘れてしまったり「あ、これそんなに面白いネタじゃなかったな…」ってなるんでしょうね?永遠の謎です。


▼どんなふうに小説書いてる?

↑で書いた通りネタは大体日中に浮かぶので移動時間や休憩時間にスマホでメモ、家に帰ったらパソコンでダーッと9割くらい書いて、残り1割はお布団に入りながらスマホで完成させます。だから更新は一時過ぎから二時ぐらいが多い、そんなまった豆知識。


▼何からインスピレーションを受けてる?

原作読んでパッション滾らせるのはもちろんですが日々のストレスを乗り越えるときにも副産物として萌えが生まれます。
ちなみに去年の夏に暑さを萌えで凌ごうとして書きかけのままお蔵入りしてたのがこちらです。



「ボルサリーノさァ、それ暑くねェの?」

室内ゆえジリジリと焼け付くような太陽の光こそ遮られているが唯一の涼となり得る窓からの風は生温く、快適には到底程遠い。
だというのに、皆がクールビズに勤しむなか額に汗を浮かべながらも頑なにネクタイを緩めようとしないボルサリーノは一体何なのだろう。
一人我慢大会でもしているのだろうか。
そう考えて首を傾げていると、まるで親の仇でも見るような目でこちらを睨みつけてきたボルサリーノに「お前のせいだろォ〜…!」と詰られた。
首を傾げる角度を更に深くして記憶を掘り返し「ああ!」と手を打つ。
翌日が休みだからと久々に二人で夜を過ごしたのは三日前のことだ。
そのとき確かに、かなりギリギリのところにまでキスマークを残した覚えがあった。
相当ハッキリした痕だったから、なるほど、三日程度ではまだ全然消えていないというわけらしい。

「あーあー、あっははは!ごめんごめん!そっか、おれのせいかァ!」
「笑い事じゃねェよォ…」

暑さを我慢するのとキスマークを晒すことを天秤にかけて前者を取り一人必死に頑張っていたのかと考えて堪えきれず笑い出したおれにぶすくれたボルサリーノがぼやきを漏らす。
ご機嫌を取るために「おれにもキスマークつけていいよ」と首筋を差し出せば、鼻を鳴らして近づいてきたボルサリーノにリンゴでもかじるような勢いでガリッと噛みつかれた。
予想外の痛みに涙を浮かべるおれを見てしてやったりという顔をしているボルサリーノにキスをお返しして目を細める。
こんな暑い日に恋人同士が二人揃ってキッチリとネクタイを締めていれば察してくれと言って回るようなもの。
それに思い至らず満足げにしている恋人は周囲の生ぬるい視線の意味に気づいたとき果たしてどんな反応を示すのか。
考えてまた小さく噴き出したおれを、ボルサリーノが不思議そうな目で見つめていた。