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失礼します!二等兵のナマエです!御用はなんでしょうか!「ははは、鷹の目がお呼びだ」ははは鷹の目が!はははナンデデスカ。二等兵って言ってんでしょうが。可笑しいだろが。二等兵に七武海の相手が務められるかァ!この上司は頭足りないんじゃないのか!「はっ!了解しました!」言えないよね。言えるわけがない、だって二等兵だもの。昇進望み薄の雑用紛いでもちゃんと給料欲しいもの。

「失礼します!二等兵ナマエ、只今参りました!」「あ、来た来た。じゃ、あとはよろしく頼むねー。」「はっ!」
ヒィ、大将怖い。大将も怖いが、彼はなおのこと怖い。「…ナマエ。」ああどうして目を輝かせるのか。ギラギラしてる。死にそう。みじろきしたら死にそう。「ナマエ」ハイ死んだ。今死んだね。「…要件を簡潔に述べて、ろ、鷹の目」声が上手く出ないし、目線が怖い。「名前を」ヒィイ、何か言ってる。雑魚の癖に態度がでかいことですか。だって腐っても海兵なんです。「名前で呼べ」今すぐ土下座してしまいそうだが、したら最後マグマの海に沈むのだろう。デッドオアデッドかよ。「…海賊に命令される筋合いはない」海賊にへりくだるなど言語道断。俺の命なんて奴の思うままなのは明白なのに、なんて酷い業界なの。そして奴は何故俺を指名するの。「ただ…ぬしに名を呼んで欲しいだけだ。嫌か」嫌と言いますか、純粋に無理です。「…用が無いならば私は職務に戻る。海賊風情が必要も無く海軍本部に立ち入るな」俺は知っている、この応接室の前の廊下はお偉いさんばかり通るのだと。鷹の目相手にここまで言った俺を誰か誉めてくれ。仕事終わったら同僚捕まえて飲みに行こう。「ぬしに会いたいと思ったら、駄目か」この猛禽ぐいぐいくる。目が怖い。「…不快か」ああ不快とかじゃなくて…いや駄目なんだったら!ここ海軍本部だし。目を伏せるなよ、悪いことしてる気分になるから!ああもう、良い歳した男の癖に、大剣豪の癖に、たかが二等兵の対応ひとつでそんな顔をするなよ!

「…ぬしは、酒は好きか」
「…教える必要性を感じない」
「肉と魚ではどちらが好きだ」
「返答する義務のない質問だ」
「…ぬしと食事がしたい」
「海賊と馴れ合うことなどありえない」

「…そうか」そんな顔をするなったら。当然の返答だろう、海賊と海兵なんだから。「また、来る」なんでだ、次も同じ回答なのはわかりきったことだろうに。だって俺は海兵だから。あああ、あの頭の足りない上司は早く俺を左遷なりなんなりの対策をするべき。具体的に言えば、俺が毎度傷付いた表情で応接室をあとにする猛禽の目の男を思わず呼び止めて、その上うっかり行き付けの店を教えてしまったりするその前に。

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だって海兵だから。