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第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -

【OP】私服がクソださい男前と仲良し同期のクザン、ときどきオシャレ番長ボルサリーノ

時を同じくして海軍に入り、一際目立った実力を見せるクザンと負けず劣らずの活躍をする主人公。
まだ若いクザンは今までいなかった同等の相手にライバル心を燃やしてちょっとつんけんするんだけど主人公がクールな男前なのに時々ぽろっと天然じみたことするもんだからついつい絆されていつのまにか仲良こよしな立ち位置に収まってた。
お互い研鑽しあってたまに愚痴をこぼしたり一緒に酒飲んだり。
そんなふうに、まさしく『良き友』って感じになったあたりで主人公が伍長に。
そしてそれまでクザンが知らなかった事実。

「お、まえ、それは、それはねェだろ…!」

主人公の私服を目にした瞬間口元抑えて一旦視線外して二度見して大爆笑するクザンと相変わらず首から上はクールな男前の主人公。
あまりのセンスの悪さにとりあえず予備で持ってきてたシンプルなシャツ貸して着替えさせる。
そうでもしないと腹筋が崩壊しそう。

「…そこまでか?」
「そこまででしょうよ!今まで誰にも指摘されなかったのか?」
「幼馴染みに常々言われてはいたが奴が服装に気を使いすぎなだけだと」
「いやァ、さすがにもうちっと考えねェと、好きな子に隣歩くの嫌がられるぜ」
「……そうか、そこまでか」
「あー…そんな落ち込みなさんな、今度休みの日にでも一緒に服買いにいってやるから」
「いや、いい。シャツは洗って返す」

迷惑かけてすまない、って真剣に謝る主人公にいいよいいよと軽く笑うも「そういや長い付き合いなのに今までプライベートで食事したり買い物行ったりしたことないんだよな」ってもやっとするクザン。
私服事情を知ったのも今になってだし、幼馴染みの話というのも聞いたことがない。
自分が誰より主人公の近くにいると思ってたのに実はそうじゃなかった。
でも、だから?
だからって、なんでこんな不安になるんだ?
自分の気持ちを不審がるもその場では首を傾げて終わる。
しかし翌日から主人公がやたらとオシャレで洗練された服で現れるようになり「毎朝幼馴染みが見繕ってくれてる」って話聞いて不安と焦りが加速。
さらに『幼馴染み』ボルサリーノが「今までは公私の区別をつけろっていわれてたんだけどねェ〜、コーディネートの見返りに仕事中でもいつも通りにしていいって言うからさァ」といままで主人公とクザン二人きりの時間だったところに堂々と割り込んでくるように。
「午後は寒いからストールを掛けるんだよォ〜」とか「ボタンは全部とめないで二つくらい開けないとォ」とかやたらと近い距離感を見せつけられるわ主人公の方から「ボルサリーノ、明後日は何か予定あるか」って外出の誘いかけてるの聞いちゃうわでイライラマックスなクザンと、そんなクザンに気付きつつ自重しないボルサリーノ(恋愛感情はまったくなし)。
最終的に主人公が「クザンに隣を歩きたくないと思われたくなくて頑張ったがクザンが笑ってくれる分いままでの服の方がマシだ」ってクソださい私服に戻ってクザンが言葉の意味に気付いてあわあわしてボルサリーノが「また着せ替え人形になってねェ」って笑顔で受け入れておわり。

ちなみに階級があがってスーツを着出したらネクタイの色でクザンとボルサリーノが揉め出すよ。
嫁と姑がおしゃれにうるさい。

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