×
「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -

【呪術】五条悟の顔が嫌いな主人公と恋がわからない五条悟

生まれたときから非の打ち所がないイケメンなので、顔についてあれこれ言われるのにはいい加減慣れていた。好意に欲情に嫉妬に嫌悪。熱っぽい目も冷めた目も空気と同じ。何も感じやしない。しない、はずだったのに。

「うわ、人形みたい。顔がいいのはわかってたけどそこまで整ってるとさすがに気持ち悪りぃな」

げぇと歪められた◯のその表情を見て、由来のわからない不快感とともにじわりと手汗が滲んだ。

***

「とりあえず軽めにボコしといたんだけどどう思う傑」
「私に聞くな」

***

いつの間にか芽生えていたはじめての恋に気づかないまま暴力ヒロインムーブをかましてしまう五条とまさか自分なんかの言葉であの五条悟が傷ついてるとは思いもせず率直に感じたままを口にしてしまう主人公と親友のあまずっぺぇ情緒をそうと知らずに相談されて普通に嫌がる夏油。
主人公はマジで心底『あの五条悟』『自分なんか』と思ってるので五条が軽い調子で嫌がってみせてもパフォーマンスだとしか思わないし五条は五条で自分が傷ついてるとも恋してるとも思ってないから謎の不快感と不調に(主人公をボコりつつ)首を傾げるしかない。
たぶん気づかないままストレスが積もり積もって五条のメンタルに限界がきてお綺麗な目からお綺麗な頬にお綺麗な涙がぽろっと転げてようやく五条も主人公も想定外の異常事態に気がつくレベル。
これが恋。そりゃあ呪いになるわけだ。

***

「五条の顔?嫌いだよ。綺麗すぎてぞわぞわする。目ぇ隠しててもな、口元だけでやばいだろあれ。リップクリーム使ってなくてあの唇。マジ狂ってるわ」

でもまあ、キスのしすぎで腫れたときは、まあ。

prevnext