「ねー、」
「あぁ?なんだ」
「、、、ねぇ、ローってば!!」
「だから、なんだ?」
「もうっ!ローってば!」
声だけで対応する彼に構ってほしくて難しい文字がならぶ本をばっと手で覆い隠すと、やっと顔をあげてくれた。
「なにか用か?」
落ち着いた声でそう問われても、用があって呼んだ訳じゃない。
「くくっ、おれはコーヒーを飲みにいくが、お前はどうする?」
「べっ別に構って欲しいとかじゃないもん。ローは本読んでたんでしょ、無理に合わせなくたって」
「じゃぁ、おれとコーヒーを飲みにいきませんか?お嬢さん」
「いくっ!!」
本よりもあたしを見て
((ったく、船長も素直じゃねえよな))
((あぁ、ページ一度もめくってなかったからな、どうせ×××が甘えてくるのを見越してたんだろうよ))
((え?シャチ、ペンギン、どうゆいこと?キャプテンは本よんでなかったの?))
(((お前にはまだ早いっ)))