「カクさん、後で私が作ったマスト見ていただいていいですか?」
「今ちょうど暇なところじゃ。どれ、見せてみぃ」
「これなんですが、、」
「うむ、、、中々良いと思うぞ。芯がしっかりしておるわい。まるで×××の心のようじゃな
じゃが、、、マストともなれば雨や嵐に耐えなければならんじゃろ?もっと気を楽にして作ってみぃ」
「はいっ!ありがとうございます。参考になりました」
そう言ってパタパタと忙しそうに自分の持ち場へ戻る×××をみて、ふと今の発言を振り返る
×××は耐えることができるじゃろうか?
いつかわしがあの子を裏切ったとき、、、
信頼しているだろうこのわしが、CP9だと知ったとき、、、
あのこの心は折れてしまわぬじゃろうか?
いやまて、折れてしまうのはわしの方じゃなかろうか?
今まで人を思いやったことなどない。
況してやいつか自分が傷つけるであろう人に対し感情を持たない。
それがわしの正義であり、世界の正義でもある
じゃが、、、×××が受けるであろう痛みを思うと、こう、胸がギュッと鷲掴みされた気分じゃ
馬鹿げていると思う。痛みを与えるのは紛れもなくわしらなのじゃから。
でも、出来ればあの子を傷つけたくないのぅ
そう思うのは偽善とゆう名の老婆心か…
絶対的正義を通じてしか人と関わったことがないわしじゃから
この気持ちの名を知らんのじゃ
感情で人と繋がりたいよ
一生叶うことのない望みだから、切望してしまうもんじゃ