もうだめ。あたしの人生終わっちゃった。何もかも、さよならって感じ


あたしは野崎リン。ホグワーツの7年生でグリフィンドール。9月には卒業して、闇払いになるはずだった。


そう、はずだった。つい先程、友人のパティから伝言を伝えられるまでは。





***


「HEY!リン。マクゴナガル校長から伝言よ!今夜9時、全ての荷物をまとめて校長室に来なさいって。あなた、いったい何をしでかしたの?」





***


<荷物をまとめて校長室>この言葉の意味がわからないほど、あたしは馬鹿じゃない


―何をしでかしたの?―


こっちが知りたい。何かの悪い冗談だと思いたいけど、あの堅物先生が冗談なんて言うはずがないのは重々承知だ



こないだクリントン兄弟に鼻くその呪いをかけたから?



それとも、占い学をさぼりすぎたせい?



優秀な模範生でないことは分かるが、退学になるようなことは身に覚えがない


「もうっ!一体あたしが何をしたってのよ!」


生まれも育ちも日本の孤児院なのだ。今更突っ返されても帰る場所なんてない。それに、死ぬほどの思いで英語を習得したんだ、はいそうですかって納得してやるもんか!


絶対、退学なんしてやらないんだから!


そう胸に誓いを立て、最後の荷物 −大鍋− を乱暴にトランクに仕舞うと、勇よく校長室へと向かった




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