ガヤガヤとした食堂が一気に静まる。
それもこれも、こいつーリンーのせい
それをわかってか、どこかぎこちなく、それでもしっかりとした足取りで、1番隊が飯を食ってるとこに向かってる。
ちらりとその後ろを見やれば、どこか得意顔のイゾウがみえた
「っち、たく。イゾウの入れ知恵かよい」
そう、ひとりごち、目先のスープに手を伸ばす。
「なにを話してるのか気になるようだねぇ。あんたもあそこのテーブルにいけばいいのに」
「あいにく、俺は耳がいいからねぃ。こっからでも十分聞こえるよぃ」
絡んできたイゾウにそうこたえつつ、耳をそばだてる。
「あたしは、みんなほど危険な目にあったことはないわ。だから、今から話すのは、人から聞いた話よー、、、
遠くであの女が話し始めた。
くくっ。
能力者でもねぇのに?空を飛ぶ?そんな話、だれが信じるかよぃ。
この後に及んでも、自分の話をしないたぁいい度胸じゃねぇの。
そんな奴ぁ、信用しろって方が無理な話だと思うねぃ。
隊長格のテーブルを見渡せば、それぞれ違う方をみながらもリンの話を聞いていたのは明らかで
疑いを深めたものもいれば、バカにしているもの、そして、ただ一人、エースだけが悲しそうな目をしていた。