「オヤジ、客だ。入れていいか?」
「グラララ、入れ」
とにもかくにもでかい。サッチさんに促され入った船長室。漫画で見たけど想像以上の大きさにただただ驚いた。これじゃぁ、ハグリットが可愛く思える
「俺に何の用だぁ?」
ごくん。威圧的な視線に、まるで和太鼓のように心臓に響く声。びびるなと言う方が無理な話だ。
でも…ー
「私を船に乗せてください」
「「「はっ!?」」」
きれいにハモったエース達の声。よほど驚いたのかマルコさんでさえ、口をあんぐりあけている
白髭さんも勘ぐるように目を細めた
でも、あたしは乗らなきゃいけない、この船に。
最初に沈黙を破ったのはマルコ。
「バカ言うなよい。どこの馬の骨ともわからねぇ奴を乗せるわけにはいかねぇ「目的は何だ?」オヤジぃ!!」
目的、、決まってる
「自分の役目を果たすため。恩師の期待に応えるため」
白髭さんの視線とあたしの視線がかち合う。反らしたくなる気持ちをおさえしっかりと見つめ返す
一分、いやもっと短かったかもしれない。あたしにとっては長い沈黙のあと
「マルコ、1番隊には空きがあったよな。世話を頼んだ」
マルコさんは何か言いたげだったけど、それでも白髭さんに逆らう気はないらしく、来いとだけ呟いて部屋を出ていった
「ありがとうございます!」
あたしは白髭さんに頭を下げ、足早にマルコさんのあとを追うのだった