――カランカラン
乾いた音とは対照的に、じめっとした店内。下品な笑い声で溢れていて嫌な感じ。ざっとみたところ、20人ぐらいいるのがわかる
カウンターの隅に座りなるべく声を低くして(じゃないと緊張でうわずっちゃいそうだ)マスターらしき人に声をかけた
「マスター、何か飲み物いただける?」
「あいよ!あんた、見ねぇ顔だね。旅人かい?」
愛想よく酒を注ぎながらニコニコと話しかけてくる。よし、悪い人じゃなさそう
「ええ、人を探しているの。白ひげがこの村にいるはずなんだけど、知らないかしら?」
うっわー、あたし大人っぽくない?外見に合った言葉遣いを意識したけど、"かしら?"とか初めて使ったんですけど、、、、、ってなにこの雰囲気
「ちょ、マスター、飲み物溢れてま「あんた、白ひげと知り合いかい?」
まずい、と思っても時すでに遅し。周りを男たちに囲まれ、隣の男に腰をしっかりホールドされつつ話しかけられた。
腰を見やると汚い手とその先にちらつくナイフ。ひぇー、やべぇよ
「知り合いとゆうか、これから知り合うとゆうか、、、「せんちょー、白ひげんとこの女捕まえましたぜぇ!!」
「がはは、そりゃいいっ!そいつをネタに白ひげの首をとっちまおうぜ」
ぎゃはははーと下品な笑い声に店内は包まれ、あれよあれよと縄でぐるぐる巻きにされてしまった