一体、どれぐらい時間がたっただろう。絶えることのないペンの音
マクゴナガル先生とあたしは食い入るようにシャンクスの文字を見ている
意外とシャンクスって字がきれい
でも、今回注目すべきはそこじゃない
ダンブルドア先生には申し訳ないが、あたしには役不足だと思う。だってシャンクスの言う助けて欲しかったことが、、、
エース救出だなんて!!!
「大方のことはわかりました。エースという若者を助ければよいのですね。ミス野崎、できますね?」
ま さ か 出来るわけなかろうがっ!頂上決戦で小娘一人何ができると?白ひげですら、助けきれなかったのに
「あの、わたし争い事は「ほぅ、あなたを見込んで頼んだアルバスの考えは間違っていたと?アルバスが馬鹿だったと?」メッソウモゴザイマセン、ガンバラサセテイタダキマス」
「よろしい。では、あなたに渡すものがあります」
そう言うなり、目の前に現れたのは大きな木箱。パチンと金具を開けてなかを見てびっくり。
何がって、箱の中にあるのは下へと続く梯子。この時点で、一般常識を越えてる。でもそれだけじゃない。
梯子をぐるっと囲むキャビネットにそこにしまわれた薬瓶の数々。
「この中の薬品がなくなることはありませんが大事に使いなさい。魔法薬が得意なあなたならなにかと役立つでしょう」
すげー、ざっと見ただけでも400種類はあった。何でも作れる
にやにや顔のあたしをよそにマクゴナガル先生は箒を差し出した
黒を基調としたボディと銀の持ち手。箒マニアじゃなくてもわかる代物
「先生ぇぇっ!これブラックサンダーじゃないですかっ!!めっちゃ高価で入手困難って雑誌に…」
「入手困難なだけで入手不可能ではないのです。そして、これはアルバスから」
まるでその声が合図だったかのようにスーッと空から降りてきたのは
「フォークスっ!!なぜ?」
「さぁ、私にもさっぱり。では、それらの物この鞄にしまいなさい。この鞄はドラゴンの革製ですので火に強いはずです」
「わかりました、先生」
「赤髪の話によれば戦いがあったのは三ヶ月前とのことなので逆転時計を使います。危険が伴うのは魔法史でも習ったはずですが、この世界にあなたは存在しないので大丈夫でしょう。
ただしくれぐれも他の場面で使わないこと。これを使うのは一度きり。いいですね?」
「はい先生」
「本当に忘れ物はありませんね?幸運を祈っています」
うっすらと目に涙を浮かべた先生は、ぎゅっとあたしの手を握りしめ、、、
「…なぁ、盛り上がってるとこわりぃがもう手遅れなんだよ」
あ、シャンクスたちの存在忘れてた