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結果、凄く説教された。
説教されながらもへらへら笑う俺に、親父の愛の鉄拳が飛んできたが、それでもやっぱり笑ってた。
そんな俺に「お前、この間のヤツだよな!何で笑ってんだ?」と無邪気な顔して尋ねてきたルフィに俺はまた笑ってしまう。俺、今笑い上戸かも。
「あっ、リヒト!!!!手前は絶対許さねぇからな!!!!」
「おー、お前もかエース」
さっきまで一緒に怒られてたエースが、今度は怒る側に回ってきた。
「何も言わず船降りやがってぇっ!!!」
「ごめんごめん」
「ごめんじゃねぇ!」
あ、エース泣いてる。
エースも自分が泣いていることに気付いたのか、ふいっと俺に背を向け離れて行ってしまった。
俺は笑いながら「待って、エース」と後をついていく。
「なぁ、エース」
「何だよ!俺はまだ怒って――」
「俺のこと、好きか?」
「・・・・・・」
「当たり前だろ。家族なんだから」
うん。その言葉で十分さ。→戻る