あれから一週間経った。あれからなまえは僕に何にも話し掛けて来ない。何と無く避けられているような気もする。いいやそうじゃない、絶対に避けられている。絶対に。嗚呼もう本当に、苛々する。
「うざいですね…」
「え!?オレアレンになんかしたさ!?」
僕の呟きにのけ反って反応するラビ。何で貴方が此処に居るんですか、此処、僕の部屋なんですけど。
「アレンが普通に中に入れてくれたじゃんか!オレノックもしたしベッドに乗るときもちゃんと靴揃えて脱いだしオレめちゃくちゃ礼儀正しいお客様さ?!」
「何勝手に人のベッドに乗ってんですか変態ですかそうですか」
「人の話を聞けさー!」
ラビをベッドから押し出しながら僕は貴方を部屋に入れた覚えは有りません、と言うと頭から床に落ちたラビは涙目になってこっちを見た。ひどいさ、オレなまえに頼まれて此処に来たのに、こんな扱い受けるなんて聞いてないさ、とぎゃあぎゃあ喚いている。嗚呼もう五月蝿い早く部屋から出て、………今、なんて、
「もういい「ちょっと待って下さい今なんて、」
「あ?こんなあつか「その前です」
「…なまえに頼まれて此処に来た…?」
「………ふーんそうなんですかなまえに頼まれて、へーえどうでもいいですけど参考までに何を頼まれて来たんですか、ラビ?」
「アレン、目が据わ」
「何を、頼まれて、来たんですか、ラビ?」
「アレン首、し閉まっ…アレンの、好きな色を聞いて来い、って言われ、ましたっ」
「……へーえ好きな色ねえ、」
成程、貴女も色々と考えたもんですね、貴女にしては。ラビを使ったのはまあアレですけど。好きな色、ですか。ふうん、そうですか、へえ、
「アレン、口元ゆるん「白ですかね」
「へ?」
「強いて言えば、ですけど」
「アレンもやっぱり純ぱ「何か言いました?」
「………何も言ってません」
「用がもう無いなら早く出ていって下さい」
僕もベッドから降りて床にまだ寝そべっているラビを引きずってぐいぐいドアの所まで押しやる。扱いが酷くね、というラビの戯れ事は聞かなかったということで。ラビをドアの外に出して、ラビの耳に口を近づけて、言った。
「なまえに伝えて下さい、」
「……………」
「…っ!……」
ラビの大きく見開かれた目を尻目に、僕は部屋のドアをバタン、と閉めた。
(せいぜい僕を満足させて下さいね、)
10/02/07