ホワイト・クリスマスなんてよく言ったもんだ。


「まじ寒いまじ極寒まじ凍死しそうなんだけど」
「いっぺん死んだらいかがですか、そして二度と還ってこないでください復活とかそんな茶番いらないんでまじで」
「ちょっと君キリストの誕生日に何言っちゃってんの」
「クソ、このイノセンス使えないですねほんとに」
「わああああ!クラウン・クラウン!いまの嘘だから!この子ちょっといま難しい時期だから!みんなに平等にやって来るそういう時期だから!部屋に勝手に入ってくんなとか言ってもいろいろ察してあげて!」
「冗談ですよいいからさっさと手を動かしてください」


雪なんてこれっぽっちも頬に触れない。


「まじお腹すいたまじ空腹まじお腹空き死にしそうなんだけど」
「それは餓死でしょう。可哀相に語彙力が僕の後ろにいるひと並ですよ可哀相に合掌」
「それってわたしじゃん、そしてそこはアーメン言おうよ」
「ラーメン」
「アレンくんそれ語彙力わたし並だよ」
「冗談ですよいいからさっさと手を動かしてください」


ケーキだってツリーだって目の前にはない。


「あいつらにとってはさあ、わたしたちってクリスマスのご馳走に見えてんのかな」
「ターキーとケーキに見えてるんじゃないですかたぶん」
「うわわたしケーキとかまじメインディッシュじゃん萎え」
「え、僕がケーキですけど」
「………………」
「それにディッシュの意味分かって言ってます?ディッシュってご飯って意味ですからね」
「うるさいケーキが」
「ターキーちょっと手止まってますよ、はいちゃっちゃとやる!」


おまけに二人して刃物振り回してる。


「あーもう疲れたまじ萎え」
「ちょっとターキーまだアクマ残ってますから頑張ってくださいよ」
「ケーキくん後は頼んだ」
「ちょ待てコラ」


アクマはちっとも減っていかないし。


「…………何で戻ってくるんですか」
「え、戻って来てほしくなかったの」
「ターキー戻ってきたんだったら早く手伝ってくださいよ」
「いやわたし言い残したことあったから来ただけだし」
「なんだそれ」
「お誕生日おめでとう、アレン」


「………え、ほんとに帰るんですか」



クリスマスなんて

ケーキとターキーがあれば充分

11/12/25
アレン誕
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