直哉姉の逆襲

「は?なんて?もっぺん言うて」

目の前にはぎりりと苦虫を噛み潰したような顔をした弟。目にはうっすら涙さえ浮かんでいる。


「っだから、甚爾くん死んでんて」
「なんでなん」
「五条家の、悟くんとやり合うたらしい」
「は?六眼のクソガキなんかにあのお兄様がやられるわけないやろ?寝言は寝てから言いや」
「ほんまやて、俺も信じたないけど…何回も言うけど甚爾くんは兄弟ちゃうで」
「は?絶対信じひん。ありえへん!お兄様は最強なんやで?!あんたもわかってるやろ?」
「……でも、悟くんなら甚爾くんに到達できてもおかしない、」
「ぜっっっったい!!!ありえへん!!!!」



わかってる、弟が、お兄様のことを陰ながら尊敬している弟がこんなアホみたいな嘘つくはずない。なら、ほんまにお兄様が殺された?あんなに強くてかっこいいのにこんな掃き溜めみたいな家で腐らんと孤高に生きたお兄様が…?


「五条悟、絶対許さん」