「……!留三郎!!これ見て!」
興奮した伊作が見せたものは、先日行われたテストの答案用紙だった。
「何だよ伊作……。…っ!?こ、これは……」
それを見せられた留三郎は、カッと目を見開いた。
「久しぶりの二桁だー!」
「やったな伊作!」
喜びキャッキャッと騒ぐ二人を、シラッとした顔で見つめるのは仙蔵、文次郎。
「ばかだろ」
そして、
「あははーいさっくんに一点勝ったー」
小平太は低レベルな争いをしていた。
「……ぼそぼそ…(平和だな…)」
長次は呟き、晴れ渡る空を見上げた。
ほのぼのした六年が好きです。