次の日。
小愛は伊作の隣で一人目が覚めた。
一瞬目が覚めて此処がどこかわからず周りをみてやっと把握した。もう母や父はいないんだと。
ぽっかりとどこかがあいたような感覚に、小愛は涙をおさえる事ができなかった。
「ふっ…うぁ…」
「どうしたの?小愛。泣いてるの?」
「いさっくんっ…」
小愛に気づいて目を覚ましたのか伊作は小愛に声をかけた。
「悲しいの?ないてもいいよ。」
「う…っひっく…」
「小愛には僕がいるからね…大丈夫…一人じゃないよ…」
「うわぁぁぁんっ」
伊作は泣く小愛をぎゅっと抱きしめた。
それから数時間後。
「おい。」
「「「「「はい。」」」」」
「小愛なかせたら××だからな…」
「「「「「××!!!!???」」」」」
小愛は伊作と留三郎につれられて5年ろ組の長屋に来ていた。
「××ってなんだ…!」
「わからん…!」
「…いさっくんいっちゃうの…?」
小愛は不安そうに伊作を見上げた。
「小愛。大丈夫。5年生もみんなやさしいからすぐに友達になれるよ。」
「うん…こよりがんばる!!!」
「そのいきだよ!!!小愛!!目指せ!友達100人!おー!!」
「おーっ!!」
「伊作先輩。その子が?」
伊作と小愛に雷蔵は声をかけた。
「うん。ほら小愛。自己紹介しなきゃ。」
「うんっ!えっとねこよりは羽島 小愛っていうの!!!おにーちゃんは?」
「僕は不破雷蔵っていうんだ。よろしくね小愛ちゃん!」
「えへへ!よろしくー」
小愛は照れながら自己紹介をした。雷蔵はそんな小愛に微笑みながら頭をなでた。
「雷蔵。実習の間小愛をたのんだよ。」
「わかりました。任せてください。」
「いい子にしてるんだよ?小愛。」
「うんっ!!いってらっしゃい!いさっくん!とめしゃ!!」
小愛は伊作、留三郎の順にむぎゅっと抱きついた。
((「おい伊作やっぱり俺小愛をおいていけない…!」「ほら留さんいくよ!」))