それから伊作は留三郎に小愛を拾った経緯を話した。
「なるほど…。まあお前ならやりかねないな…。」
「だってこんな小さい子が血だらけで倒れてたら誰だってほっておけないだろう!!!???」
「確かに…」
「っていうか留さん小愛さわりすぎだよ…」
「へるもんじゃないしいいだろ?」
「むへー」
小愛は留三郎に頬をぷにぷにされたり伸ばされたりしていた。伊作はそれに苦笑いを隠せなかった。
「小愛のほっぺしんべヱとはまたちがうもちもち感で…」
「留さんほんと変態みたい…!」
「ちがうっていってるだろ!!!!!」
その時唐突に長屋の扉がガラッと開いた。
「いさっくーん!!留三郎ー!!バレーやろ………」
「「…………」」
「???」
シーンと一瞬にして静かになるは組長屋。
「……か…かくっ…」
「おい小平太おちつっ…」
「隠し子ぉぉぉお!!!!!!!!!???????」
「「うわぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」」
「?????」
すると別の部屋からガタガタッときこえこちらへくる音がきこえた。
「小平太うるさいぞ。一体なにをさわいで…」
「仙ちゃんだって…!いさっくんたちが!!」
「伊作がなにかまた拾ったの………」
「いや仙蔵待ってこれには訳が…!!!!!」
「……ほう…一体誰との子供なんだ??」
「だからちがうってばぁぁぁ!!!!!」
「あーもう!!!お前らなんで次から次へと話をややこしくするんだ…!!」
「???」
小愛はまったく何の話かわかっていないようだった。
すると小愛の体が何かによって持ち上げられた。
「??おにーちゃんだれ?」
「長次!」
「もそ…学園長先生から…話は聞いた…」
「なぜ学園長先生…?」
「そうなんだ…学園長命令でこの子は僕たち6年生がお世話することになったんだ。」
((「「は…?」」))