「誕生日おめでとー!!!!」


パァン!とクラッカーがなる音に、リビングのドアをあけたツナはドアノブを掴んだまましゃがみこんだ。

「び、びっくりした」


ドアノブを掴んだままの手を、オレがとってツナを立たせてやる。
ありがと、やまもと、と言う可愛らしいお礼にどーいたしまして、と返した。
どうやらツナは小僧の誕生日会を昨日やらなかったもんだから自分の誕生日もすっかり忘れてしまっていたらしい。(そこは笹川とハルが、小僧にツナの誕生日に合わせてパーティーするからって1日ズラしたらしいのな。)(だから今日は小僧の誕生日会でもあんのな。)

とりあえず、主役の2人が揃ったところでパーティーは始まった。(ツナのおばさんの豪華な料理とか)(小僧のゲームとか)

その間ツナはずっと笑顔で。
楽しそうで良かった、とオレが言えばツナは


「少し前まで母さんと2人きりで祝ってもらってたから、楽しいってゆうか嬉しいんだ。」



と小声でオレに教えてくれた(絶対ナイショだよ、言ったらなんか盛り下がっちゃいそうだし。なんて後に付けられて。)
おうナイショな、と頭を撫でてやれば小さく目を細めるツナ。
ちょっと抱きつきたくなったけど皆の前でそーゆー事をすると嫌がるのでやめておいた。(だってツナの誕生日だし。)


まぁそんなこんなでパーティーはお開き。
皆で片付けをしていると、

「あーツナさんはダメです手伝っちゃ!主役なんですから!」


とハルの声が飛んできた。

「え、だって、」
「だってじゃありません!ツナさんはお部屋でゆっくりしててください!」
「一人でえ!?」
「はひ!そ、そうですね、それじゃ山本さん、」
「ん?オレ?片付けなくていーのか?」
「まてコラアホ女!十代目のお相手は右腕である俺だろうが!!」
「獄寺さんはダメです!一番散らかしたの獄寺さんじゃないですか!!」



ちなみに、ハルはオレたちの仲は知らなくて、ただ単にオレとツナが仲良いと思って選んだんだと思う。
と、まぁこんな流れでオレとツナは部屋に2人きり、(すげーラッキー)


「良かったな」
「うん。嬉しかったありがとう」



つなはほわほわ笑った。
ホントに嬉しいんだと思う。
パーティーの企画は笹川たちだけど、オレだって一生懸命手伝ったんだ。
喜んでもらえて嬉しかった。


「…山本とも、2人きりなれたし、」


ぽそっと呟かれた言葉にびっくりした。
そっぽを向いたつなの耳は真っ赤で、みてるこっちが恥ずかしくなって


「おうオレも。オレも嬉しい。」


うまれてきてくれて、
マジで嬉しいとか

そんなありきたりな言葉しか頭に浮かばねーけど。
だけどホントにそれしか浮かばないからしょうがないのな。

だからそのまんま言おうかとも思ったんだけど、今度はオレが真っ赤になってつなのこと見れなくなりそうだから言うのはやめといた(だってツナが見れないなんていやだ)

だから、


「つな」
「ん?」


そんな似合わないかっこつけた言葉じゃなくて、
何回だって何度だって、


「だいすき」


オレは、それだけ言うよ。
オレの一番のキモチはやっぱりこれだから。
おめでとうは、みんなでいっぱい言ったから、


「つな、だいすき」
「わ、わかったから!」



恥ずかしいなもう!と自分の顔を隠すつながやっぱり可愛いくって、いつの間にかぎゅ、と抱きしめていた。
腕の中のつなはゆっくりとオレの背中に腕をまわして、いつもより少し強めに抱きしめ返してくれて。(あーダメじゃん今日はつなの誕生日なのに、)(今日の一番の幸せ者はオレじゃん)


「来年も、パーティーやろうな」
「その前に、やまもとの誕生日があるよ」


やっと顔をあげたつなの顔に、ちゅと口唇をおとして、
つなはそれを受け止めて、


「だいすき」
「そればっか」


つなはほわほわと、笑った。


ずっとオレたち、恋をしよう。




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つなくん誕生日おめでとう!
ぎりぎりで用意したものなのでちょっと不安ですが愛はつまってます!



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