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昨日、とてもショックなことがわたしに起こった。大切な宝物がなくなってしまったことだ。でも、なかなか見つからなかった。わたしは自分が魔女であることを忘れて魔法を使わなかったから。でも、見つかっても悲しみが増すだけだった。ぐちゃぐちゃに壊されていたから。でも、レパロを唱えても完全には直らなかった。何故かパーツが足りなくて、どうやってそのパーツを探せばいいのかわからなかったから。

……これって、いじめなの?わたし、何かいじめられるようなことした?


「うぅ……」


意味が分からない怒りに、意味が分からない涙が流れる。わたしが何をしたっていうの?私は平和に過ごしてきたつもりなのに。


「ねぇ!!ちょっと!!!」


バァンッと音を立てて、ドアを蹴破るみたいに入ってきたアリスはいつも通り可愛くて、レディにあるまじき行為なのに絵になる。もしわたしが同じことをやっても、きっとみんなが落ち着けって一言言われるような慌て方しか出来ないはず。人生って不公平だ。


「あ、あんた、あのシリウス・ブラックと恋人同士だって本当!?」

「……なぁに、それ?」

突拍子が無さ過ぎて涙が引っ込んで、変な声が出た。宝物がなくなって壊されるばかりか、そんな有り得ないことまでわたしに起こるように仕向けられているなんて。一寸先は闇とか言いつつ、わたしの人生はこんなに波乱万丈じゃなかったはずでしょう?神様のバカ。