彼女の謀略




 今日は6年生が実習で居ないらしい。折角あのキ●ガイが医務室だから、仙さまと2人きりでご飯食べられるかと思ってたのに!!

「おはよう!私も一緒に食べていい?」

 仕方ないから5年生の5人が座ってるテーブルに座ることにしたの。初めは警戒してた上級生も、だんだんと私に心を開いてくれるようになった。これこそ逆ハーの醍醐味よね!!

「……ああ天女さま。どうぞ」

 三郎がそう言ったから、私は双忍の間に座った。5人がそれぞれ挨拶をするのに、私も笑顔で返す。6年生がいないのは残念だけど、あのキチ●イがいないだけでこんなに楽しいだなんて!
 ああ本当に、いなくなればいいのにあの屑。

「……で、続きなんだけどさハチ」
「ん?おー、猪の話?」
「そうそう。で、なんか下級生が会っちゃったりしたら危ないからって、実習がてら上級生で狩猟隊編成されてんだって」

 勘ちゃんがそう言って、ハチを箸でさす。へーすけが行儀悪いぞって言って、勘ちゃんは大人しく箸を下ろした。

「生物委員の上級生は強制、んで腕に覚えがある5,6年何人かと、罠要員に4年の綾部とか、もしもの時のために保健委員も待機。そのうち通達あるんじゃない?」
「げ。綾部と保健委員の組み合わせは鬼門だろ……。え、つかうちの柊先輩まだ療養中なんだけど」
「だからその柊先輩の全快を待ってさ、狩りに行くんだって。噂では人より余裕で大きい大猪」

 笑いながら言った勘ちゃんに、ハチが苦い顔をする。そんなの相手にしたら死んじまうよ、と言って。
 へぇ、忍たまの世界でも人って死ぬんだ。……だったら。

「怖いなぁ。ねぇ、その猪ってどこにいるの?近付かないようにしなくっちゃ」

  あんな屑、死んじゃえばいいんだわ。


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