『やばい、年明けてたどうしよう』
「寝てたのかよ……」
『寝てた。宮地と年越すって決めたのに……くっそう、睡魔め』
「馬鹿じゃねえのほんと……今何時だと思ってんの……」
『ご、ごめんなさい宮地様』
「電話待ってた俺アホみたいじゃん。今からおまえんちトラックで突っ込んでいーい?」
『近隣住民に迷惑かかるからやめて!!』
「おまえまだ他に誰にも電話とかしてねーだろーな」
『してない! 宮地が一番です!!』
「……あっそ」
『今年初めて聞いた声も宮地です!!』
「あーわかったわかった。つーかわかってる」
『じゃあ聞かないでよ!! ……あ、あのね』
「ん?」
『明けましておめでとうございます。あの……私を選んでくれて、ありがとう……えっと、今年も、宮地の横に、いたいので、よ、よろしくお願いします』
「……おー。まあ精々頑張れよ」
『えええ、頑張って言ったのに! 反応が冷たい! 酷い!!』
「うるせーな。あー、名字」
『うう、はい』
「心配しなくても、隣はおまえだよ。ばーか」
『、え?』
ぶつん。
((……今の顔絶対見せられない))