一夫多妻(黒子総攻め)
(02/17 20:40)


「黒子…?」

正面に座る男は確かに火神の相棒であるはずなのに、いつもと違った声色で名を呼ばれて困惑してしまう。
それに、金の縁取りのされた真っ赤なソファに足を組んで座っている彼の周りには、一緒に倒すと誓ったキセキの世代が侍っているのだ。侍るという日本語を火神は知らなかったけれど、まるで美姫に囲まれる王様のようでもあった。
あの赤司までもが蕩けんばかりの瞳をして黒子を見つめている。

「どうしたんですか、火神くん」

夢でも見ているのではないかと抓った頬からは痛みが伝わって来てこれが現実なのだと告げた。

「何だよ、これ…」

思わず口から出た言葉に黒子は口端を吊りあげて綺麗に微笑んだ。

「ぼくの、妻たちです」





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