3日前、彼氏が浮気をしていることが発覚しました。

24歳の彼の浮気相手は女子高生。なによそれ、犯罪なんじゃないかと思った。



しかも彼は堂々と浮気をしている事を私に告げた。

告げられた手段はメール。


そんな手段で告げられて はいそうですかさよならーなんて言えるわけがない。


このまま自然消滅ってのは一番嫌だ。




だから、私は震える指で必死にメールを返した。



¨会って話したい¨


可愛げなのないメール。

でもそれしか打てなかった。










そして今に至る。

約束の時間の5分前。
彼はルーズな人だから、きっと時間に遅れてくるに違いない。


下手したら私5時間は待ったことあるよ。…結局、彼来なかったし。




なのに、





「バレ子」


「士郎……珍しいね、士郎が時間通りに来るなんて」



私がちゃかすように笑って言うも士郎は一切表情を変えない。



なによ、最後だから時間通りに来てやったとでも言いたいの…?







「浮気は、ホント?」


「うん」


「…私は、もういらない?」


「ごめん…」


「私まだ士郎が好きみたいなんだ…」


「……バレ子に対する好きっていう感情は、友達としてしかないみたいなんだ」


「士郎…」


「でも僕は、バレ子とはこれからも友達としてやっていきたいんだ!」


「なによ……そんなの、そんなっ…の…ッ!!」


「バレ子っ…泣かないで…」



士郎は私をギュッと抱き締めてくれた。

士郎の匂いがする。私の大好き匂い。この匂いとずっと一緒にいたかった。




「ありがとう。さよなら、吹雪」


「…ごめんね。ありがとう、自分を大切にね…?」





会話したのは多分5分にも
満たないと思う。




残酷なことに、自分を大切にしてねだなんて言うんだもん。

めちゃくちゃにしてほしい相手が手に入らないと分かってるのに、自分を大切にする意味なんてあるのかな……?


ねぇ、士郎…。




さてさて、家にあるチョコどうしよっか?

まさか自分で作ったチョコを自分で食べるバレンタインがくるとは思わなかったよ。




「アン ハッピー バレンタイン」



私はそう呟いた。




しあわせ、だったよ。








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