おやしき







リッ「……んん…ここは」

カイル「……ぐー…」

???「あぁもう、やっと起きた!」

リッ「!?」

???「そんな警戒しなくても大丈夫よ」

リッ「あなたはアイス屋さん…?!」

女の人「そうそう。ところでキミ」

カイル「ぐがー…」

リッ「………か、カイル起きて」

女の人「…この子、どーやったら起きる?」

リッ「えっと、フライパンとお玉で…」

女の人「なにそれ」




‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐




ロニ「カイル、カイル!くそっ!無線が繋がらない!」

とち「落ち着けロニ!」

ロニ「落ち着けるか!カイルとリックが誘拐されたんだぞ!」

ガイ「だからって今ここで騒いでも仕方ないだろ」

ロニ「だけどよ!」

リヒター「…お前がトイレなんか行くから見失ったんだ」

ロニ「お前もトイレ行っただろうが!」

とち「ハァ…低レベルな争いすんな!ひとまず情報収集だ」

ガイ「目撃者を探すしかないか…」

ロニ「カイル…リック…無事でいてくれ…」

リヒター「………」






その頃のバンエルティア号


maya「なーアンジュ、ベルとリーフィン帰ってきたか?」

カノンノ「私達、途中ではぐれちゃったんです…」

アンジュ「ベルとリーフィン?まだだけど…maya達は買い出しに行ってたのよね」


maya「ああ」

カノンノ「どうしよう…やっぱり街に戻って探そうmaya」

maya「そうだな」


アンジュ「………。
待って。その二人…誘拐されたのかも」

maya「誘拐!?」

カノンノ「どういう事ですか!?」

アンジュ「実は今、リック君とカイル君にある依頼を任せてるんだけど―………」



かくかくしかじか



カノンノ「そんな…」

maya「じゃあ、少女ばかりを狙う変態野郎に誘拐された可能性があるってこと?」


アンジュ「変態野郎かどうかはわからないけど、可能性は十分あるわ」

カノンノ「…やっぱり街に戻ってみます」

maya「(リックの女装超見たいww)ああ!そうだな!もしかしたらリック達と合流できるかもだし」

アンジュ「駄目です」

カノンノ「どうしてですか!」

アンジュ「あなた達まで行方不明になられちゃ困るもの。とりあえず、尾行班の報告を待ちます。いい?」

maya「わかった…けど、もし悪い報告だったら、俺らも探すからねな(カイルの女装が見たいw)」


アンジュ「………。今日中に依頼達成出来なかったら、とっちー君とガイさんが報告に来る事になってるの。それまでおとなしくしてるのよ?」

maya「了解!」

カノンノ「はぁい」




‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐




女の人「ハァ…ハァ…」

リッ「………」

女の人「起きないじゃない!」

リッ「も、もっと激しく鳴らさないと駄目です」

女の人「…くっ…くらえぇぇえええ!」


ガンガンガン!


リッ「うるせぇ!テメェも早く起きやがれ!」ゴツッ

カイル「痛っ!ごめん母さん!もう起きるから!

……ってあれ?」


女の人「ちょっとキミ、なんか声が…まさか男の子」

カイル「(あっ!俺たち無事に誘拐されたんだね!ってリック、男だってバレちゃうから元に戻ってよ!)」

リッ「(無事に誘拐って何だよ…)」

カイル「(お願い!誘拐された女の子達を助けなきゃいけないんだ!)」

リッ「(チッ…めんどくせぇな…)」


女の人「ちょっと、何こそこそ話してんの?」


(ビクッ!)


リッ「あ、ああああの、お…私達、その…」(声高めに)

カイル「お…わたし、お家に帰りたい…ここ、どこですか?」(声高めに)

女の人「(さっきの野太い声は聞き間違い?)大丈夫よ。悪いようにはしないわ。あなた達には、会ってもらいたい人が居るの」

リッ「…?」




‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐




ロニ「ここか…」

とち「本当にここに居るのか?ただの廃墟じゃんか…」

ガイ「ああ。目撃者に聞いた場所はここだが…」

リヒター「…随分でかい屋敷だな」

とち「お化けとか出たりしたりな」

ガイ「案外、幽霊が犯人だったりしてな」

ロニ「ななななななに言ってんだよ!ほ、ほら!俺は後ろからついて行くから早く行っていいぞ!」

???「きゃあっ!」

ロニ「ギャアアアアア!」

とち「お、おい俺を連れて逃げるなぁああああ」


リヒター「あの声は…」


ベル「ちょっと大丈夫?リーフィン」

リー「えへへ、だいじょぶだよ」

ガイ「君達、どうしてここに?」

リー「あ、ガイにリヒターさん!街でちょっと気になる噂を聞いたの」

ベル「ここに行方不明の子達が居るみたいでさ」


リー「でもね、捜索隊の人がこの屋敷に入ろうとしても中に入れないんだって」

ガイ「中に入れない?でもロニ達がさっき」


ロニ「なあ…俺、さっき屋敷の方に向かって走ったよな?なんで外にいるんだ…?」

とち「わ、わからない」


リヒター「……怪奇現象か」

ガイ「嘘だろ…」


ベル「行方不明の子達の共通点は女であること」

リー「そして15、6歳の子ばかり…」

ベル「だから僕達、中に入れると思うって。行方不明者を助けられるかも」

ガイ「女の子だけじゃ危険だ!」

ベル「でも、今は僕達しか出来ないと思うし」


リヒター「…………俺達はここで待機しておこう。この無線機を渡す。役に立たんかもしれんが…」

リー「ありがとう!」

ベル「じゃあ、行ってくる」








ロニ「マジで犯人は幽霊なのか…?」

とち「そう言えばベル達にリック達のこと伝えてないな」

ロニ「あ」






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