復讐娼年B(※グロ表現有)


男は相当なVIPらしい。
会場が地下だったせいで今は何階なのか、地下なのか地上なのかすらわからないが、とにかく案内をされるがまま階段を上がると豪華な扉の部屋がいくつか並んでいた。誰でも自由に使える、というわけではなさそうだった。
男は一番奥の部屋の扉の鍵を開けた。
広くて大きな部屋に、富裕層みたいなベッドがどんと置いてある。
しかし男はまずベッドの近くにあるソファにどっかり腰を下ろした。
「まぁまずはワインでもいただこうかな」
足を組んで偉そうにしている男に俺はワインを注ぐ。
「君が肴になってくれるかな?ステージはそこだ」
悪趣味な男は言うことまで気持ちが悪い。
俺は頷いて、ジャケットを脱ぎつつベッドの上に乗った。
男のことをじっと見つめながら、俺はベルトを外してズボンを脱いだ。
ネクタイをするりと外し、指先からそっと抜け落ちるようにベッドへ置く。
膝立ちになって、ワイシャツのボタンを一つずつゆっくり外していく。
はだけたワイシャツの中へ両手を伸ばして、俺は乳首を指で弄った。
「ぁ…っ、は……っ」
吐息に小さな声を混ぜて、男に熱い視線を送る。
男は口の端を上げながら、ワイングラスを片手でゆらゆら揺らしている。
くりくり弄り回したり、引っ張ってみたり、とにかく乳首を触る。
反応してしまっているように見せかけて腰を小さく揺らすと、男の視線は俺のちんこに向けられる。
俺は乳首を弄りながら、片方の手を下へと滑らせて、下着の上からちんこをなぞった。
形を教えるようにちんこを撫でて、少し腰を突き出す。
「ぁ、ん…っ」
ちんこを触ってると下着に染みが出来てきた。
俺は下着の中に手を入れて直接触る。
男は腰を揺らしながら一人で弄っている俺を嬉しそうに見ながらグラスに口を付ける。
「は、ぁ…っ、ふ、ぁん……」
男はスラックスの上からでもわかるほど勃起していた。
早く俺のちんこが見たくて仕方がない様子だ。
余裕のあるふりをしながら、仮面の下の目はぎらついている。
俺は下着から手を抜いて、扱くのをやめた。
男はちんこから俺の目に視線を変える。
「……どうしたんだね」
「あの……。触っていただけませんか……っ。もうイッちゃいそう…っ、一人は嫌です…」
「はは、可愛いことを言うね」
男はワイングラスを小机に置くと、そばに来るよう体勢を変えた。
俺はベッドを降りて男の体を跨いで向かい合わせに座った。
男は染みを作った俺の下着を撫でて、濡れているものを触った指先の感覚に笑みを溢す。
先っぽをつんつんと触られて俺は声を上げた。
「あっ、あんっ」
「いい声だ。さぁ、脱ぎなさい」
男に言われて、俺は下着に手を掛けてゆっくり下ろした。
目の前で露わになった俺のちんこを、男は太い指でくにくに弄る。
「ひっ、あっ、あっ」
「こんなに濡らして、いやらしい子だ」
「あっあっ、ごめんなさい…っ、今から、ぁんっ可愛がっていただけると思うと…っ、あっあっ、興奮しちゃう…っ!」
男は満足そうに笑いながら俺のちんこを扱く。
そして俺の乳首に舌を這わした。
「ぁんっ」
チロチロ舐められて、全然気持ち良くないけど俺は男の髪の毛を優しく掴んで快感を耐えているように振る舞った。
「は、ぁん…っ、ぁぁっ、」
「可愛いね」
男の指が俺の胸から腹まで一直線にすーっとなぞる。
「へその横にほくろがあるね」
「んっ……ぁ、ん……、はい…っ」
「そういえば…。昔遊んでいた女にも、同じようなほくろがあったなぁ…」
男の言葉で俺の頭に死んだ母のことが過ぎった。
まさかこの男、あの政治家じゃないだろうな。
俺は男をじっと見た。
正直、弟を食べさせることしか考えてこなかったから、政治家の男のことなんてこれと言って気にしていなかった。
でも金の羽振りといい、その可能性の方が強い。
仮面が邪魔だ。
「女性も好きなんですか…?嫉妬しちゃう…」
俺は男の頬に手を伸ばして撫でる。
「はは、安心したまえ。あんなことがあってから…もう女はこりごりだよ」
男はそう言いながらまた俺のちんこを弄る。
あんなこととは。
母を殺したことだろうか。
「あっ、はぁん…っ女性の、愛情が重すぎて、ぁっ、心中しようとしたとか…?んっ、んっ」
「そんなドラマチックな話じゃないさ」
男はそう言うと、俺の首に両手を回してきた。
「首を絞めながらセックスするとね。中がきゅっと締まって最高に気持ちが良いんだ。知ってるかい?」
「…いえ、」
俺を見る男の目は暗く黒ずんでいた。
「それに失敗した。それだけの話さ」
首を絞めるセックスに失敗した。
俺の心臓がざわざわした。
この男は確実に母を殺した政治家だ。
名前も顔もわからなければ、証拠もない。
でも確実にそうだ。
「僕の首も絞めるんですか…?」
「君みたいな細い子にそんな酷いことは出来ないな」
男は俺に微笑んだ。
俺も答えるように微笑みを返した。
「昔の話をしたせいか気乗りしないな。…シャワーでも浴びてこようかな」
男はいきなりそう言い出した。
確かに男のちんこは萎えたようだった。
「そんな、僕このままじゃ辛いです…」
勃起させたちんこを揺らして男に見せつける。
「いじらしいね。でも待っててくれ。戻ったらたっぷり可愛がってあげよう」
男がそう言うので俺は男の上から降りた。
男はスーツケースから札束を片手で持てるだけ持ち俺に渡してきた。
「…シャワーを浴びたら仮面を外そう。君も素顔を見せてくれるかね」
「もちろんです」
男はシャワールームへ入っていった。

「………………」
俺は脱いだジャケットのポケットから、親切な変態からもらった薬を出した。
2錠一気に飲んだら頭が飛びすぎて死ぬ。
男の言葉を思い出しながら、俺はその薬を机に引いたティッシュに全部出した。
辺りを見渡して、非常用の細い懐中電灯を手に取ると、それで薬を細かく砕いた。
男が飲んでいたワイングラスに粉状にした薬を入れる。
マドラーを見つけて混ぜ溶かした。
ここまで俺はとくに何かを深く考えたわけでもなく、とにかく無心で動いていた。
しばらく待つと男はバスローブを身にまとい部屋に戻ってきた。
仮面は外されている。
思った通り。
男はあの時雑誌で取り上げられたあの政治家だ。
当時より少し老けているし、太っているが、間違いなくあの男だ。
「私を見て驚いたかな?」
正体を明かした男はそう言った。
「えぇ、まさか、先生だなんて……」
「政治家がこんなことをしているなんて絶望したかい」
「そんなことないです…。素敵」
俺は男に身を寄せた。
「先生、僕たちの出会いに乾杯していただけませんか?」
俺はそう言うとワイングラスに自分の分も注いで、男にグラスを渡した。
「今日は素敵な夜にしよう」
男の言葉で俺たちはお互いのグラスを軽く当てて乾杯をした。
男は一口しか飲まなかった。
それでは困るから、俺は自分の分のワインを一気に飲み干した。
「ははは、いい飲みっぷりだ」
男は俺を見て自分もまたグラスに口を付けて飲み干した。
「さぁ、君の顔も見せておくれ」
「…いいですよ、でも、見えるかなぁ」
「なに、…うぐ…っ」
俺の言葉の意味がわからず男は首を傾げたが、いきなりうめき声を出した。
「ゔあ゙ぁ」
男は目をひん剥いて、口を大きく開けた。
唾液がだらだら垂れ流れたかと思えば、泡を吹き出す。
脚はガクガクしていて、バスローブの下から尿を漏らして床を汚した。
「ひっ、ひっ、い゙い゙…っあ゙あ゙あ゙」
男は濡れた床に膝をついた。
悶える男のバスローブがはだける。
男のちんこは腹についてしまうのでは、と思うくらい反りながら勃起していた。
「はは、すごい…」
「ひぎい゙ぃ゙…っ!あ゙あ゙あ゙、ぐっぎぃ゙」
男は床に倒れ込む。
バタバタ暴れて、痙攣を始めた。
体中から汗が噴き出ている。
「あ゙あ゙あ゙あ゙!!」
触ってもいないのに男は射精した。
ビュービュー噴射させて、何回も何回もビクビクと体を揺らしている。
俺は男の頭の方へ移動して、顔を覗いた。
黒目は変な方向に動いて、どこを見ているのかわからない。
俺は男を見ながら仮面を取った。
「なぁ。俺がわかるか?お前が殺した女の子どもだ」
男は開いた目をさらに開ききって俺を見た。
わかりにくいが、どうやら気付いたらしい。
床をバンバン叩いた。
性別も年齢も違うしそもそも他人だが、俺の顔には確実に母の面影がある。
これで今の状況も飲み込めるだろう。
「致死量に当たる媚薬だ。さぞかし気持ちがいいだろ?首絞めセックスよりもな」
男は思い切り体を反らしてまた射精した。
「あ゙がっ!あ゙あ゙ーーっ!っ!っ!っっ!」
「ははは、すごいな。お前が嫌いなゴリラ男よりも随分下品だ」
男は痙攣を繰り返した。
そして暫くすると体全体が青白くなり、静かになった。
俺は着替えて、男のスーツケースを持ち部屋を出た。
会場に戻ると相変わらず男たちがいろんな形でセックスに励んでいる。
裸の男たちが挿入して列を作っていたが、いつの間にか小さな輪になっている。
「あっあんっもぉっだめっもぉ無理ぃ…っ」
「ひぁっあっきもちいっきもちいいよぉっあぁんっ」
「最高だよ、君たち!輪の中でオナニーなんてたまんないなぁ!」
挿入男たちの輪の中心には黒仮面たちがそれをオカズに抜いているらしい。アホみたいな楽しみ方をしている男たちの隣を通り、俺は受付へ移動する。
ウェイターにスーツケースを渡す。
「暗証番号7561A845」
「お預かりでよろしいでしょうか」
「口座に振り込んでもらうことは?」
「可能です」
「じゃあ全部ここに」
俺は口座番号を教えて、屋敷を出た。

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