二段ベッド
いつもは部活があるから帰りが遅いんだけど、今日は練習場が使えないから学校が終わってすぐ帰宅した。
親も出掛けてて兄ちゃんもいない静かな家は久しぶりで、俺はゆっくり寝ることにした。
狭い家だから未だに俺と兄ちゃんは同じ部屋で、ベッドも場所を取らないように二段ベッド。ゆっくり昼寝することなんて滅多にないから、今日は貴重な日だ。しっかり昼寝しよう。
俺は時間が惜しくて制服のまま二段目に上がり目を瞑った。
「あっ、あっ、草賀ぁっ、あぁっ」
ぎしぎしって音と妙な声がして俺は目が覚めた。
「あっあっんんっ乳首、だめぇ」
ぼんやりした頭がだんだん冴えてきた。
喘ぎ声だ。
下から聞こえる。誰の声だ…?
兄ちゃんって彼女いたっけ…?
俺は耳を済ませた。
「乳首だけでこんな声出してるくせに…」
この声は兄ちゃんの友達で、よく遊びに来る草賀さんだ。
じゃ、じゃあ、まさかこの声は…。
「あっあっ乳首じゃなくてっあんっちんぽも触ってぇっ」
「やらしーな、伊吹」
やっぱ兄ちゃんだ…!!
俺の心臓は驚きと緊張でバクバクとうるさく鳴り出した。
まさか兄ちゃんと草賀さんがこんなことをする関係だなんて。
きっと俺が帰ってきてることに気付いてないんだ…。
靴も鞄も置いてあるはずだけど、いつもはいない時間だからいないって思い込んでるんだ…!
俺はバレないように息を殺した。
今気付かれたら大変だ。気まずすぎる。
終わるまで隠れていよう。
どうせならまた眠りにつきたいところだ。
だけど、
「あっあっ草賀ぁっあんんっちんぽっあっあぁんっ」
こんな声の中で、そんなこと出来るはずがない。
「腰揺らしちゃって…きもちいい?」
「あっあっきもちいっ草賀のっ大きい手でぐちゅぐちゅされるの好きぃっ!」
兄ちゃんがそんなこと言うから、思わず俺は想像してしまった。
草賀さんが兄ちゃんのちんぽを擦っているところを。
「………っ」
確かに草賀さんの手は大きい。
あれでちんぽ握られたらあったかいし、長い指で先っぽとかぐちゅぐちゅ弄られたらきっときもちいいだろう。
「ちんこビンビンだな」
草賀さんの言葉にはっとした。
自分のことを言われた気がした。
俺はおそるおそるちんぽに手を伸ばした。
…勃起してる。
まさか兄ちゃんの声で興奮してしまうなんて…。
「そろそろこっちもしよーか」
「あんっ!」
兄ちゃんの声が一際大きくなった。
ぐちゅぐちゅという音が聞こえてくる。何やってるんだろ?
俺は耳を済ませながら、ちんぽをゆるゆると扱いた。
「あっあっ草賀ぁっあんっそこっあぁんっ」
「すぐ二本目入るな」
「あぁんっやんっ掻き回すのやぁんっ
」
二本目?掻き回す?なんだろ。
とにかく兄ちゃんの声と音がすごい。
「あんんっあんっお尻っぐちゅぐちゅだめぇっあはぁんっ」
おおおおおお尻!?
今兄ちゃんお尻を掻き回されてんの!?
「指でそんなこと言ってどーすんの?これからもっと太いので掻き回すってのに…」
草賀さんの言葉にドキッとする。
兄ちゃん、指二本入れられてるんだ…。あの長い指で中をぐちゅぐちゅ掻き回されてるんだ。
お、お尻ってきもちいいのか…?
俺は音が聞こえないようにそっとパンツを下ろしてお尻の穴に指を伸ばした。
「…………」
ぴっちりしてて入る気配すらない。
大体うんこ出るだけのとこだし…。
兄ちゃんこんなとこに指を二本も入れてるなんてすごいな…。
俺は諦めてちんこを擦るのに集中した。
「あんっもっもういいっ指もぉいいからぁ…っ!そんなしたらっあんっイッちゃうよぉっ」
「イきたいならイけよ。どーせすぐ元気になるんだし」
「あっあっやだぁっあんっあんっ草賀のっあんっ草賀のちんぽでイきたいのっ」
兄ちゃんの発言に俺はびびった。
兄ちゃんってばこんなこと言っちゃうのかよ!?
「あんっはぁっ草賀っおねがいっちんぽっ早く入れてぇっ!草賀のおっきいちんぽちょうだいっ!」
「このスケベ」
AV並みのおねだりをした兄ちゃんに草賀さんはそう言った。
本当にちんこなんか入れるつもりなのかな。兄ちゃんどうなっちゃうんだろ。
俺はドキドキしながらちんこを擦った。
「ほら!」
パチュンッて音がして兄ちゃんが「あぁあんっ!」ておっきい声を出した。
今兄ちゃんのお尻に草賀さんのちんこが入ったんだってことがなんとなくわかった。
「あぁんっ草賀のちんぽおっきいぃっ!」
「ほらっほらっ!」
パチュンッパチュンッ
「あんっ!あんっ!やんっそこぉっあはぁんっそこいいっ!あぁんっ!」
ヌポッグチュッグチュッヌヂュッパンッパチュパチュパチュッグチュウッ
激しい音が聞こえる。
AVでよく聞くような音だ。
草賀さんと兄ちゃんがエッチしてる音…。
「あんっあぁんっ!やんっすごいっあぁんっ草賀っ草賀ぁ!」
「いいか?伊吹」
「あんっあんっいいっいいよぉっあぁんっきもちいいっ草賀っあぁんちんぽすごいよぉっあぁんっそこグリグリ好きぃいっ!」
「こっちとどっちが好き?」
こっちってどっちだろ?と思うとすぐ兄ちゃんが喘ぐ。
「あっあっだめっちんぽ弄っちゃ…っあんっあぁ〜〜っ!あんっだめっだめぇっ先っぽだめぇっ!」
今兄ちゃんはお尻にちんこハメられて、あのおっきい手で同時にちんこも弄られてるようだ。
俺は兄ちゃんがちんこの先っぽをグリグリされてるのと一緒のように自分のちんこの先っぽを弄った。
「ひゃあっ!あーーっ、あぅっひぁあっだめっおかしくなっちゃう…っあはぁんっやめっあぁあんっ」
「答えないとやめねーよ?」
「あぅっあんっやらっあんっあんっだめぇっはぁんっあぁんっきもちよすぎてっあぁんっ答えれないよぉっひぁあっあぁんっどっちも好きィ…っ!」
「伊吹の淫乱」
「あっあっあっあっ!ごめっひぁぅんっあぁっあぁ〜〜〜っ!だめっイッちゃっイッちゃう!ちんぽイッちゃうぅーっ!」
俺はぎゅっと目を瞑った。
俺ももうイキそうだった。
手を思いきり早く動かしてちんこを扱いた。
「あっあぁあ〜〜んっ!」
「………っ!っ!」
おそらく俺は兄ちゃんと同時にイッた。
手の中にどろって出た。ティッシュで拭きたいけど、出来ない。
「あーあ、手汚れちゃった」
草賀さんの言葉に、また自分が言われた気がしてドキッとする。
兄ちゃんも草賀さんの手にかけちゃったんだ…。
「ほら、きれいにして」
どうするんだろ、って思ったらぴちゃぴちゃ音がしてきた。
「ん、ん…苦いよぉ…っ、ん…っ」
に、苦い?
まさか兄ちゃん、自分の精液舐めとってんのか…!?
俺は自分の手にかかった精液を見た。
こ、これを舐めるのか…。
味あるんだ…。
俺はおそるおそる舌で舐めとった。
口内に苦味がぐわっと広がる。
兄ちゃんが言った通り苦い。
でも兄ちゃんはまだぴちゃぴちゃ舐めてるから俺も頑張って全部舐めとった。
はっきり言って不味い。
「ふ、ん…っ、草賀ぁ…草賀の精液がいいよぉ…っ、早く出して…」
兄ちゃんがまたとんでもないことを言い出した。
「お願い…っ中に精液注いで…!草賀ぁっ!」
兄ちゃんの驚きの発言から、いやらしい音がたくさんした。
パチュッパチュッパンッパンパンパンッグチュッグチュッヌチュゥッパチュッパチュッパチュンパチュンパンッパンッ
「はっ、あっ、イク…っ、伊吹…っ!」
草賀さんが息を乱しながら言った。
すごく色気のある声で、俺はドキドキした。
「あっあっ草賀の精液出てる…っ!あぁんっ熱いのいっぱいぃ…っ!」
兄ちゃんが嬉しそうに言った。
俺は兄ちゃんが、なんだか羨ましく思った。
中に精液出される感覚って、どんなものなんだろう。
「…………………」
俺はまたこっそり後ろに手を回して、お尻の穴を触ってみた。
やっぱどう考えてもちんこなんか入るはずがない。
行為のあと、下の二人はしばらくぽつぽつとなんでもないような事を話して、外が暗くなってきた頃に草賀さんが帰る支度をした。
二人が出ていきパタン、とドアが閉まる。
声が遠退いていった。
しかしバレる前に出ていってくれてほっとした矢先、また草賀さんの声がして部屋のドアが開いた。
「けーたい、携帯」
どうやら携帯を忘れていったらしい。
兄ちゃんはいない。
俺は息を潜めた。
「あったあった、ここか」
ベッドが軋む。
兄ちゃんのベッドの上に落としていたらしい。
様子を伺っていると、ベッドの下がコンコン、と叩かれた。
俺はドキッとして思わず息を止めた。
「さっきのこと、内緒だよ、弟くん」
草賀さんはそう言って静かに部屋から出ていった。
遠くで兄ちゃんと話している声が聞こえる。
俺の心臓はバクバクだった。
バレていた。
一部始終聞いていたことが、知られていた。
マジでやばい。
「…………は、あ……っ」
俺はドキドキしながらも、なぜかまたちんこに手を伸ばしていた。
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