寝たふり


夜中、尿意で目が覚めた。
ぼけーっとしたままトイレへ行き、暗い部屋に戻るとベッドに誰か寝ていた。
一瞬驚いたが、そこで思い出した。
友達のテツが泊まりに来ていたんだ。
テツは明るくて元気な奴だけど、寝相はいいみたいできれいに寝ていた。寝息も規則正しい。
「………」
俺は布団を捲った。
テツの下半身に目を向ける。
テツは、かたくなに皆の前で裸を見せない。
修学旅行の温泉でも、プールの時の着替えでも、トイレですらも、かたくなにガードしている。
ちんこがちっちぇんじゃねぇのか。
って話が仲間内で出たことがある。
それかクソでけぇーかな!
って話も出たことがある。
結局どっちかわからないから、俺は確かめるなら今だ、と思った。
思ってからの行動は早い。
俺は早速テツのジャージと下着を脱がせた。
「ほぉーーー」
俺は思わず声に出した。
大きさはいたって普通だ。
しかしだ。
テツはまだ毛が生えてなかった。
これだな、と納得する。
こどもみたい、と思いながら遊び半分でふにゃふにゃのちんこを弄ってみる。
そしたらだんだんテツのちんこがかたくなって最終的には完全に勃起してきたから可笑しくなった。
先っぽを触ると汁まで出始めていた。
くちくちって音がする。
「ぁっ」
テツが声を上げ、体がびくんと動いた。
俺は驚いてテツの顔を見る。
「………」
テツはまたスースーと寝息を静かにたてた。
俺は面白くなった。
今確実にテツは起きた。
寝たふりをしているが、さっきまで規則正しかった寝息が少し違っている。
普通だったら起きて逃げるはずなのに、寝たふりだなんて。
どこまで続ける気なんだろうか。
俺はテツの顔を見ながらまた手でくちゅくちゅと扱いた。
「……、っ、……、」
寝息がわずかに乱れる。
しかし表情は取り繕っているのか変わらない。
俺はテツのちんこをまじまじと見た。
暗くてちゃんと見えないが、先からだらだら汁を垂らしててひくひくしてるのがやけにエロい。
しゃぶってみようか。
いやでもなー。
迷ったけど、きっとしゃぶったらテツは驚くだろうなって思って俺は思いきって口にくわえてみた。
「っ」
テツの寝息が止まる。
確実に驚いたみたいだが、まだ寝たふりを続けている。
俺もだけど、こいつはどういうつもりなんだろうか。
俺はAVで女優がやってたみたいにじゅぽじゅぽと出し入れした。
じゅぽっじゅぽっぢゅるっちゅぱっちゅぱっぢゅるるっじゅぽっじゅぽっくぷぅっちゅぱっちゅっぢゅるっ
思いきり音を立てる。
目を瞑っているテツは聴覚とちんこの感覚しかないから、きっと興奮するだろうな、と思った。
案の定テツの体はすごくビクビクしている。
「ん、んは…っ、……んっ」
テツは息を吐くみたいに小さな声を漏らしている。
これくらいならバレないだろうっていう範囲で声を出していて可笑しくなった。
金たまに吸い付くと、テツは思いきり体を反応させた。ちゅぱちゅぱしてちんこを手で擦ると、テツはびくびくしながらついに射精した。
びゅるって飛び出したから、俺は口で先っぽをくわえて残りを受け止めた。
中でおしっこされてるんじゃないかって思うくらいビュービュー勢いよく出ていた。
「はぁ、」
俺は口を拭ってから、テツの服を元に戻した。
テツの顔を見る。
起きてるくせに、寝てるふりをまだ続けていた。



朝、普通に起きてそれから昼が来て日が暮れても、テツはいつも通りで、俺もいつも通りにしていた。
しかし帰り際、テツは俺に言った。
「…また、来週泊まりに来てもいいか?」
俺はとくに表情を変えるわけでもなく頷いた。
テツもとくに変えない。
この、狸め。


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