醜い王子の暇潰し


ある国の王子は、それはもう甘やかされて育ってきた。王子が望むものはなんでも与えられた。
好きなものを好きなだけ食べてきた王子の体はまんまると太っていて、ぱんぱんに膨れた顔の線のような細い目は性格の卑しさが滲み出ている。
大きな鼻の穴からはいつも鼻水がうっすら垂れているが年齢はもう二十になる。
おとなしく流行りの玩具で遊んでいる頃は良かったのだが、年齢も年齢なので性欲が出てきた。
しかし勉強を教えに来た女教師が厳しかった時の嫌な思い出から、王子は女を嫌っている。そのため性の対象ももちろん男である。
王子が性に対して興味を持ち始めると、毎日若い男性が街から城へ連れて来られていた。
今日も王子は朝食を済ませたあと、早速その用意された男たちで遊ぼうとしていた。

「うーーむむむ」
王子は頭を大袈裟に傾けながら悩んだ。
王子の前には若い男が五人膝をついて座っていた。王子はわざわざ椅子から下り離れて座っている男たちに近づいていった。
「うんんんんん」
変な唸り声を出しながら王子は物色する。男たちは気付かれない程度に震えていた。選ばれればこんなに醜い王子に身体を弄ばれるのだ。絶対に選ばれたくはなかった。
王子は一人一人顔を覗き込んだ。男たちは目を逸らす。
「よし」
王子は全員見たあと、一番右端の男を指差した。男は目を見開く。
しかし選ばれたわけではなかった。
「ど、ち、ら、に、し、よ、う、か、な」
王子は順番に男たちを指差していった。悩んだ末占いに頼りだした。
「ぺん、ぺけ、ぺん」
王子の占いは長かった。わけのわからない言葉をずっと言いながら男たちを指差していた。最終的に右から二番目の男に止まった。
「…………っ」
男は真っ青な顔をして下唇を噛んだ。嫌だったのだ。身体が震えた。
端から見ている男たちはほっとした。
一番左端の男は安堵の表情を浮かべながらはぁっと息を吐いた。
「おい、お前」
占いで選ばれた男の前に立っていた王子が、いきなりその男に声をかけた。
男はまた背筋がぴんと伸びた。
「今安心したな」
「いえ…っ」
王子はどすどすと重い身体を動かし男の前に立った。そして不安に顔を歪ませる男にぐんと顔を寄せた。そしてニタァと笑った。
「かぁわいい顔。ベッドの上でいっっっっぱい可愛がってやる」
「ひっ」
「喜べ、ほら、お前で暇を潰してやるって言ってるんだ」
男は震えた。選ばれたことに絶望を感じた。しかし王子に逆らうことは許されない。
男はその場で深々と頭を下げた。
「こ…光栄でこざいます」
男の言葉に王子は気をよくする。
早速王子は男と部屋へ移動した。


「あっ…」
ふかふかのベッドへ、男は服を剥ぎ取られ裸の状態で投げられた。
「うんんんふふふふ」
王子がぎしっと音をさせながらベッドへ上がる。王子のいやらしい目で見られているというだけで、男は吐き気を催すような寒気がした。
「ピンク色だなぁ」
「あっ」
王子は仰向けに寝転がる男の乳首を指先できゅっと掴んだ。
「んふ、かわいいピンク」
「んっ、あぁ…」
恐怖と刺激で男の身体が小さく震える。まるで小さなうさぎのようで、王子は愛らしく思った。
「こっちを見なよ」
王子は顔を合わせようとしない男を覗き込み、小さな吐息を漏らす薄い唇にぶちゅりと口付けた。
「ん〜〜んふふ、かわいいちゅぱっかわいいねぇちゅぱっちゅっちゅっちゅぱっ」
「んっ、んん〜っ、ん…ふぅ…っ」
王子が吸うように男の下唇をはみはみする。男の目に涙が浮かぶ。
「ほぅら、レロレロしろ、ほら」
王子が男の口の中に舌を捩じ込む。
男はぎゅっと眼を瞑りながら舌を絡ませた。
ちゅっちゅぱっれろれろっぴちゃっちゅっちゅぱっちゅっちゅっぴちゃっれろっれろれろっ
「ピンクちゃぁん、かわいいねぇ」
王子の唇は次に男の乳首を狙う。
キスをしている間もずっとこりこりされていた男の乳首は勃っていた。
王子がその乳首を口内に包み込む。
「あぁっあん…っあぁん」
ちゅぱちゅぱちゅぱっくりっこりっこりこりっちゅぱちゅぱじゅるっちゅぱぁっ
「あぁ…っんん…っ」
「ピンクちゃぁん」
王子は身を起こし衣服を脱いだ。
王子のぺニスは赤黒くグロテスクで、血管が浮き出ていた。まだ完全に勃起をしていないようだが、それでも充分な大きさかと思われた。
王子は男の腕を引っ張り身を起こさせた。
「ピンクちゃんが可愛いからこんなんだ。ほら、ほら舐めろよ」
膝立ちになり、男の顔の近くにぺニスを持っていく。男は怯えた顔で王子のぺニスを見つめた。
「う……うぅ……っ」
男は戸惑う。どうしても舐めたくなかった。
「ほぅら、はやく」
王子はぺちぺちと男の頬にぺニスを当てた。それでも舐める気になどならない。王子のぺニスは独特な臭いを放っていた。王子は男の柔らかい唇にぺニスの先をくりくり当てた。
「じれったいなぁ」
「んむっ!」
王子は待ちきれなくなって男の口の中にぺニスを突っ込んだ。
つんと臭いが目に染みた。嘔吐感を我慢しながら、男は渋々口でご奉仕をした。男の目からは涙が溢れる。
しかし王子はとくに気にも止めずに腰を揺らす。
「あぁ〜〜っ、ピンクちゃんの舌いいよぉ〜っんふふぅぅう」
「んっんんーーっ、んんっ」
ぐちゅっじゅぽっじゅぽっぬぽっぬっくぬっくぢゅっぢゅぽっ
「ふぃーーっ、あぁ〜〜いいねぇあぁ、すごいよぉもう出る出る出る」
顔を真っ赤にして口で奉仕している男を王子はにやにやしながら見下ろした。
「顔、と」
「ん…っ」
「お口と」
「…んん」
「どっちがいい〜〜?」
射精の話だった。顔か口。どちらも嫌に決まっている。
しかしどちらがマシか。男は考える。
顔にかけられる方がまだ良いだろう。
男は口から王子のぺニスを抜いて、王子を見上げた。
「か…顔に…顔に出してください…っ」
「うんんんふふふ、かわいいねぇ〜〜」
王子はにったり笑う。
そしておとなしくしている男の髪を掴むと、
「でもだぁめぇ」
また口の中にぺニスを捩じ込んだ。
そして激しく腰を降り喉奥までぺニスを突っ込んだ。
「お口に出したい気分だからなぁ」
じゅぽっじゅぽっじゅぽっじゅぽっじゅぽっ
「んっんんっんんーーーっ!」
「あぁーーーっイクイク!精液注ぐよぉーー!」
王子は鼻息を荒くして男の口内で射精した。
どぴゅどぴゅどぴゅっっっ
「んっかはっげほっげほっ」
王子のぺニスが抜かれた途端、男は思わず口に出された精液を吐き出した。
ぽたぽたとシーツに王子の精液が垂れ落ちる。
「あぁ〜だめだ。ほら、ちゃんと舐めとれよ」
王子は男の頭をシーツに擦り付けた。
男は舌先まで震わせながら、シーツに溢した王子の精液を舐めとった。
「お〜やぁ〜」
王子は四つん這いになって舐めている男の身体をじろじろと見た。
男は何をされるのかとびくびくする。
すると王子は嬉しそうな声色を出した。
「おつゆ、びちゃびちゃだねぇ」
男ははっとした。
その体勢のまま首を下に傾け自分の股間に目を向けた。
男のぺニスは勃起し、我慢汁をだらだら流していた。それは先端から糸を引きシーツを汚しているほどだった。
「い〜いねぇ〜」
男は身体が熱くなった。そして苦しい衝撃を受けた。
嫌がりながら王子とキスをし、嫌がりながら乳首を弄られ、嫌がりながらぺニスをくわえ精液を舐めとらされ、それなのに勃起している。
この絶望的な状況に、男の身体は興奮していたのだった。
「でもこっちが気になるんだなぁ〜」
王子は四つん這いの男の後ろ側に回り込み、男の柔らかな尻肉をがっちり掴んだ。そして片手でぐいっと上に上げ、空いている方の手でアナルに指を突っ込んだ。
「あぅ!」
王子の指は腫れぼったかった。それが中にずんずんと侵入してくる。
「こっちもかわいいピンクちゃんだ」
ぐちゅっぐちゅっぬちゅっぐちゅっぬちゅっ
「あっあっーー!あぁっ」
男は人生で初めてアナルに異物を挿入された。王子の太い指が男の中でぐちゅぐちゅと暴れている。
「あっあっあぁ…っ!あぅぅ…っ」
男はぎゅっとシーツを握った。
嫌だった。ただ嫌悪感を感じている。しかし恐ろしいのはその奥で、快感が見え隠れしていることだ。
認めたくはないが、男は濡れたぺニスを触りたくて触りたくて仕方がなかった。
王子に触られたら爆発をする勢いで、射精してしまうかもしれなかった。触りたい、どうせ触られるのならぺニスを触られたい。しかし射精して王子を喜ばすこともしたくない。しかし…。
男の頭の中はぺニスのことでいっぱいになる。
しかし王子はアナルだけを弄り続けた。
「二本目ぇ」
「あっあっ、あぅっんんっんぁっあっ」
二本の太い指が男のアナルを掻き回す。男のぺニスがふるふる震えていた。
くちゅぐちゅずぽっぬぽっぬちゅくちゅぐちゅっ
「ひぁあ…っあぅっううっあぁーっ」
王子は長いこと男のアナルを苛めていた。優しさで慣らしているわけではない。ただ単に自分を焦らしているのだった。早くぺニスを挿入したいという願望を持ちながら、一分でも長く粘っていたのだ。
耐えに耐えた時こそ至高である。
「もぉお〜いいかなぁああ」
王子はアナルから指を引き抜くと、四つん這いの男の身体を乱暴に仰向けにさせた。
男のぺニスは腹に付き添うなほど反りビクビクしながら射精したかのような勢いでびちゃびちゃに濡れていた。
「はぁ、はぁっ、はぁ…っ」
男は王子の目線がぺニスにあることに気づいて息を荒くした。
王子はそれに気づいていた。
「これ、ぐちゅぐちゅ弄ってあげようか?」
王子がニタニタしながら言う。
男は涙を流す。絶対に屈したくはなかった。しかしもう、限界が来ていた。
「お、おねが…お願いします…っ、おちんぽっおちんぽいっぱいぐちゅぐちゅしてくださいぃ…っ」
顔を真っ赤にしながら男はねだった。
それだけで射精してしまいそうだった。
「ぐちゅぐちゅ、してやるよぉ」
王子はそう言って、自分のぺニスを大股開かせた男のアナルに捩じ込んだ。
男は目を見開く。
「やっ、違っ、そっちのおちんぽじゃな…っあぁあんっ!」
「おねだり、嬉しいねぇええ」
王子はニタニタしながら男の足を掴みながら腰を振った。
「期待通り、おちんぽぐちゅぐちゅだ、ほぅら」
「あっあっ違っ、あぁんっやぁっ違ぅ、あんっ違いますぅっ」
ぐちゅぐちゅっずぽっずぽっぬちゅっぬちゅっじゅぽぱんっぱちゅんっぬぢゅっ
「あぁーピンクちゃんいいねぇ〜」
「あんあんっお願いしますっあんっおちんぽっあぁんっおちんぽ触ってくださぃいっあぁんっ」
ぐちゅんぐちゅんっぱんっ、ぱんぱんっぱちゅんっぱちゅんっぬぽっぬぽっぬちゅぅんっぐちゅぐちゅっ
「あぁんっ奥っぐちゅぐちゅっらめぇ…っあぁんっおちんぽ触ってぇ」
男は腰を振ってわざとぺニスをぷるんぷるん揺らした。王子に必死でアピールする。我慢汁がぴゅっぴゅっと飛んだ。
「うるさいなぁ、自分で触ってろ」
王子は冷たくそう言ってアナルに夢中でぺニスをはめた。
「うう…っあぁんっ、はぁ…っあぁーっ!」
男は自分のぺニスを見つめた。
このままではおかしくなってしまう。もう、もう限界だ…。
男はついに、自分のぺニスに手を伸ばした。
震える手でぺニスを掴み上下に擦り上げた。
「あぁあ〜〜〜っ!!!」
男の背が仰け反る。
耐えに耐え抜いたあとのぺニスを擦る行為は、激しく快感であった。
男の手は痛いくらいに強く激しくぺニスを扱きあげた。
「あぁあんあんっあぁっしゅっしゅごいぃ…っ!!あぁんっ」
「締め付け…っおっおうっピンクちゃぁん」
ぺニスを触ることで男のアナルはきゅっと締められ、王子も喜んだ。
より一層激しくぺニスが出入りする。
男の身体もぺニスとアナル同時の刺激にどうにかなりそうだった。
「あぁんっあんっおちんぽっおちんぽきもちいいよぉおっ!あぁんっあんっしゅごっあぁんっ」
ぱちゅんぱちゅんぐちゅぐちゅぬちゅっぬっくぬっくぐちゅぐちゅぱちゅんっぬぽっぬぽっぱちゅんっ
「ひぃんっあっあぁあっおっあっも、らめぇっ狂っちゃうぅ…っあぁんっ」
「あぁーっ出るっピンクちゃんに種付け!種付けだぁ!!」
王子はおうおう言いながら、男のアナルの奥へ射精した。
「あぁあんっイクっイクイクっおちんぽよすぎてイッちゃいますぅ!!あぁぁんっ!!」
男は仰け反りながらぺニスをびくびくさせ精液を飛び散らした。びゅーびゅーと噴水のように出た精液は自分の顔や腹に飛んだ。
「あぁっ…あんっしゅごいぃ…っ」
男はひくひくしながら思った。
こんな快感は今まで知らなかった。
選ばれて良かった、と。


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