1.イケメン女子やった
あぁ、眠いわ…。小春もどっか行っとるし…
新しい学年になって1ヶ月。特に良いこともおもろいことも…「ユウジ!!大変や!!」
「…謙也、どうしたんや?」
また、財前に騙されとるんやろうなぁ…とか思いつつ聞いてみる。
「転入生が来るっちゅー話や!」
「…なんや、そんだけかいな。今から、小春と俺のラブラブ生活を想像するんやから、自分の教室戻りや。邪魔したらどつくど!」
「…驚いても知らんからな。」
はぁ…何に驚くんや…。転入生に驚くってな…
「席座れー!」
先生来たし…あ!!!
「小春ぅ〜♪」
相変わらず抱き心地や。
「ユウ君、先生来たんやし座りや。」
「いやや、離れたない。」
「…一氏?」
声低っ!!これ以上このままやったらヤバい…
「…嘘や、嘘。ちゃんと席に座るって」
そして、席に座る。
今から4時間目かぁ…寝とこ。
そう思い、寝るために机に伏せる。
「こんな時間やけど、転入生が来るで!」
うぉぉぉぉぉ!!
っるさ…先生も先生やし、生徒も生徒やな…。ま、転入生がどないな奴やろうと、俺は小春しかいらへんから関係ないな…
「入ってきーや!」
シーン…とした空気が教室に広まる。
なんや、そんな不細工なんか?可哀想なやっちゃ
「なぁ…」
「あんたもそう思う?」
「おん。」
…なんや…?と思って前をチラリと見る。
………
「二氏ユウコや。漢数字の二に氏名の氏で二氏。好きなものはテニス。得意なのは物真似!よろしゅうな!」
…そこに居ったんは、俺と似たような色で少し跳ね気味の髪、女子にしては切れ長な目をもった
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