9.かわええわ!
あぁぁぁぁっ…どないしよ…
店を出るときに見たリストバンド、ユウコに似合いそうやとか考えとったら思わず買うてしまった…。しかも、俺が持っとるリストバンドの色違い…
これ、渡した方がええんか…?
「……く…ユ……ん…ウく…ュゥ…ユウ君!!」
「うあっ…!」
そうや、今は小春とネタあわせしとるんや!
「ユウ君ったら聞いとんの?」
「すまん、ちょっと考え事しとった。もう一回言ってや?」
「しゃあないなぁ…あと一回だけやで?今度のライブのゲストにユウコちゃんを呼ばへん?」
…ユウコを…?
「別にええけど…なんでや?」
「だって、珍しくユウ君が気に入った女子やん?それに、モノマネ上手いしギャグセンス高そうやし、惚れそうやわぁ〜v」
「あかん!ユウコに惚れたらあかん!」
「ユウ君ったら必死やなぁ…」
あ…れ?そうか…?
…小春の勘違い…やろ
「そんなことあらへんわ!いつも通りに小春に愛を注いどるだけやで〜」
「ふぅん…ま、今はそれでええわ。で、結局どうするん?」
「俺は別に…」
「なら、決定ね♪」
…なんや…普通は、会ったばかりの女なんか嫌でしかないのに…
ユウコだけはいややない…
というより、昨日会ったばかりなのに何年も前から…知っとるような気がする。
そんなわけ…ないのにな…
「ユウ君…」
…小春がニヤついとる…
そんな小春も
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