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「ちょ、美春?」

屋上に移動する途中、後ろから忍足の声が聞こえてくる。

「なに?」

「何で俺と一緒にサボるんや?」

嫌なら言えばいいのに

「…嫌なら教室に戻って良いよ?」

「そういうことやなくて…。」

…どういうことだよ…

「自分って、俺のこと苦手やろ?」

あぁ…そういうことか…。分かってないなぁ

「うん、苦手。」

「やったr「心読まれたりするし、変態なところも苦手。なに考えてるかいまいちわからない感じも苦手」

立ち止まって後ろを向いてみる。

「……」

あ、黙った。あの目は一々言うなって目かな。

「でもさ…」

「…でも…?」

「話してると面白いし、私が知らない世界を知ってる。そんなところは好きだよ。」

忍足の目をしっかりと見てそう言う。
なんか、かっこよくない!?

「…美春…」

「なに?」

「惚れ直したで!」

いらっ

「…いいから、早く屋上に行くよ。」

「せやな」

歩き出した忍足の足に蹴りをいれる。
あー、スッキリした!

「いっ…」

「ほらほらー、早く早く〜」

そう言って、忍足を引っ張る。
そして、屋上に着いた。

「よし、忍足!そこに座って!」

まずは忍足を座らせないと始まらない!

「わがままなお嬢ちゃんやなぁ…」

忍足が私の指示した場所に胡座(あぐら)をかく。
胡座かぁ…。ま、いっか。

「よっと…」

忍足の足の上に座る。

「美春…?」

「ちょっと我慢しといて」

忍足に寄っ掛かって目を閉じる。暖かいなぁ…

「おやすみ…」

そっから、私は、眠りに落ちる…

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