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えっと…

「手塚さんと幸村さんと佐伯さん…ですね。覚えときます。では、話し合いに入りましょうか。」

とにかく、任せられたからには仕事しなきゃ。

「始めに何について話し合うんだい?」

…はい、知りません。
そう思うと、幸村さんから黒いオーラ再び。あれ?この人読心術使えるのかな?

「読心術とか当たり前のステータスでしょ。神の子なんだから。」

神の子って…痛い子かよ

「ん?」

…後ろに魔王が見え――

「魔王がなに?」

ません!神様しか見えません!

「それでいいんだよ。」

無心だ。無心無心無心無心無心…
とか思いつつ、何気無くジャケットのポケットを触ると、紙が入ってた。

「ん…?あ、今日は、この紙に書いてあることを話し合えば良いみたいですよ。」

えっと…なになに?

「持ち物、合同練習の組み合わせ。それに――…氷帝のコーチが回る順番」

「氷帝のコーチだと?」

「そんなの居たっけ?」

「いや、去年までは居なかったはずだよ。」

「おん、俺もそう思うわ」

あはは〜…
私は何も聞いてねぇよ!!

「なんや、美春は知っとるか?」

「まぁ…一応、氷帝のテニス部員だし…」

というか、私だし。

「どんな人なんだい?」

「うーんと…あ、帰国子女」

うん、間違ってないはず。

「他には?」

「大学卒業してる。」

外国のだけど。

「それだけなの?」

「…まぁ、口外できる分は。」

「なんや、情報少ないな。」

下手にこれ以上言ったらバレる…話をそらさなければ!

「ほら、コーチは、合宿で会えるんだから先に話し合わなきゃ!」

「そうだな…。では、話し合いを始める。席に座れ。」

手塚さんナイス!
てか、立ちっぱなしだったの忘れてたよ…とか思ってたら、蔵石にてを引かれて蔵石の膝の上に座らさせられた。

「…変態エクスタ男」

そう呟く…けど、蔵石に無視された。

「そうだね。」

あれ?回りもスルーだし…

「まずは持ち物からやな?俺が無駄がないように大体の持ち物をリストアップしてきとるから、これ参考にしてええで。」

うわ、蔵石は抜かりないなぁ…。さすが聖書。
とか思った私がバカだった。リストを見ると…

・ハリセン
・アフロ
・健康グッツ
・ピコピコハンマー
・覆面
・スリッパ(ツッコミ用に片方)
・健康グッツその2
・毒草3種
・舞台衣装

……………新手のボケですか!?
このリストを見た他の3人と何も言わずに目を合わせる。多分、3人の意見はピタリと合っているだろう。

「…よし、4人で必要そうな物を出していこう。」

「え、ちょ…「そうだね。佐伯くん、何かある?」

「ま「そうだな…まぁ、まずは着替えだろ。神崎さんはなにか思い付く?」

「はな「皆さん、テニス部員なんだからラケットとユニは必要でしょう。手塚さん、どうですか?」

「ふむ…そうだな。それに歯ブラシや歯みがき粉などもいるだろう。幸村は何かあるか?」

「俺?そうだなぁ…タオルとか多めに持って行った方がいいと思うよ。」

「そうか…」

「さっきのは嘘やから無視せんとって!」

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