「黒髪美人になりたい」


ふと、自分のピンクのセミロングが目に入って自然と言葉になる。すると、隣でサッカーの雑誌を読んでいた俊介が苦笑いを浮かべた。


「ね、俊介も私は黒髪の方がいいと思う?」
「あ、ああ。そう、だな」


いや、私は元々の髪の毛は日本人らしく黒かったのだけど!中学で蘭丸と出会って、ピンク可愛すぎとか思って染めただけなんだよね。髪色を戻したくても、一度染めたら元の色には基本的には戻らない。あーあ。衝動的に染めるんじゃなかった。


「あ、坊主にしちゃえばピンクの髪を卒業できるじゃん」
「……それはさすがに止めておいたほうがいいんじゃないか」


気がつくと、俊介は雑誌を机の上に置いていて、代わりにその手は私の髪に触れていた。




「名前は今のままでも十分可愛いから、」




少し俯きがちにそう言ってくれる彼に胸が高鳴った。





―――――


凄く突発的に青山くんを書きたくなったので

初めて染める方でも(一番暗い)ピンクは結構おすすめですよというお話



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