練習が終わった後の部室は人気がない。
こんなはずではなかった。


「……ふっ……んんっっ!」

私の身体を机の上に乗っけられて、神童くんは楽しそうに口元に笑みを浮かべている。
さっきまで、いつもの優しい彼だったのに。急にどうしたのかわからない。
私が今できるのは自分の口を片手で覆って声を押し殺すことくらいだった。
塞いでおかないと、みっともない声まで室内に響きわたってしまう。
厭らしい粘着質のある水音は耳にまとわりつき、羞恥心が煽られる。
濡れた音を響かせているのが自分の秘部だという現実が未だ信じられない。
ねえ、神童くん。もう止めてといくら言っても聞く耳を持ってくれない。

スカートを捲り上げられてて下着も脱がされ、秘部は今は外気と神童くんに晒されている。
そこに神童くんのきれいな指が、深く埋め込まれていく。
侵入した二本の指は無遠慮に割り開き、出入りを繰り返した。


「ぅやあ…っ!も、やだっ」
「あまり動くな」


抵抗しようとしても無駄だった。
すっ、と後ろから片手が伸びてきて胸を弄られる。

秘部の方も、ぐちゅぐちゅと、中をかき回される。
たまに、くいっと折り曲がって、敏感なところに爪先が当たる。
無理矢理で嫌なはずなのに、気持ち良くなってしまう自分自身が嫌で仕方ない。
敏感なところが擦れるたびにの、きゅ、っと結んだ唇から声が漏れた。


「あっ……っや……んんッ」
「ここが、イイんだな?」
「ひっ、ゃあ、ぁあああっっ!」


神童くんは薄く笑みを浮かべて、指を突き入れる速度を上げた。
私の弱いところを何度も攻めてくる。
その刺激に耐えられず、身体は一際大きく痙攣して、背がそりかえった。
頭が真っ白で、ふわふわするし、止めどなく溢れては零れ落ちた蜜が内股を濡らしていく。


「オレも限界なんだ」
「…っえ、しんど、くっ」
「苗字……んぅ、」
「!んぅ、っん……ぁっ」


耳元で名前を囁かれたと思ったら、ぐいっと顎を持ち上げられてキスされた。
舌まで入り込んできてくちゅくちゅと音を立てる。濡れた舌で口内を掻き回されてる。
息が苦しくなってきて、神童くんの胸板を叩こうとしたら、彼の方から唇がようやく離れて、二人の間を銀糸が繋ぐ。


「もういいか」
「…、あっ」
「挿入れるぞ」
「え……!ひっ……あッ、ぁっ!?」


キスで何が何だか分からなくなっているのに、襲ってきた衝撃に声にならない声を放つ。
神童くんは私の身体を優しく抱きしめてくれて、奥まで全部彼のソレが入っても動かずにいてくれた。
そんな彼の行為に、もしかしてと少しだけ希望が募る。
もしかして、性欲処理のためだけに、えっちしているのじゃないのかもしれない。
やっていることは無理矢理だし、酷いことだけど、私も相手が神童くんだったからこそ抵抗らしい抵抗は出来なかった。


「…はぁ、大丈夫か苗字?」
「……んっ」


神童くんは私の頭をぽんぽん、と撫でてくれて少しだけ腰を動かした。
痛くない?と訊ねられて、大丈夫と答えると、はにかんだ。

半分まで抜かれた肉棒を再び腰を打ちつける。
彼の優しさが手伝って、酷くはせずにしてくれるところに、なんかちょっと幸せを感じる。
硬くそそり立った陰茎が押し広げ、擦りつけてくる。私たち以外いない部屋で響くのは、吐息と結合部の卑猥な音。

「…っん、ぁ……ん!」
「声、聞きたい」
「あっ、あッ、あぅっ、んッ……んああぁっ!」


手で口を押さえていたのを阻止されて、神童くんはさっきよりもリズミカルに腰を動かしてきた。
肉棒が水音を響かせて粘膜を抉り、内側を擦りあげる。
引き抜かれて収縮する膣膜に、また埋め込んでは押し拡げる。
浅い場所を攻めてると思ったら、次は奥まで突いてくる。
頭が回らなくなってくるのが怖くて、必死で神童くんにしがみついた。


「ンッあっんんっ、しん、どくん……あぁっ!」
「名前……名前……っ」
「ん……あぁっ、やぅッ、あぁああっ!」
「はっ…あ、……くっ!」


彼はぎりぎりまで肉棒を引き抜き、最奥へ突き刺した。
そんな刺激に耐えきれるはずも無く、悲鳴に近い嬌声があげてしまって達する。
陰茎がナカでびくびくと脈打ち、熱い飛沫が注ぎ込まこれた。

余韻に浸りながら甘い刺激に意識が飛びそうになる。
神童くんはそんな私を抱きしめてくれながら、もう一度口付けをしてくれた。


「苗字…その、悪かった」
「あ、いや…私は、」
「ずっと好きだったんだお前のこと」
「え…?」


事後、身体を丁寧に清めてくれながら、神童くんが申し訳なさそうに口を開いた。
そして衝撃の告白。予想外のことを言われて話についていけなくなる。


「今日、霧野と仲良さそうに話してるのを見かけたから…」
「神童くん…」
「無理矢理こんなことをしたのは申し訳ないと思ってる。だけど、その…!」



「名前の気持ちを教えてほしいんだ」





―――――

無理矢理からの甘いのが書きたかった
でも私は甘い話がなんだかんだ言って好きなんだと思うの


120211
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