※狼男パロディ





「貴志部くんが好きです」
「…オレなんかと一緒でも楽しくないと思うから、ごめん」


生まれて初めての告白。相手はサッカー部キャプテンの貴志部くん。結果はあっけなく敗北だった。最初からきっとダメだろうなあと諦めはついていたのに。それでも、貴志部くんのことが好きだったから。


「何やってんだろう、私……」


本当にバカだ。告白のショックか何かよくわからないけど、家にも帰らず近所を彷徨い歩いていた。とうに日も暮れて、薄暗い雲の隙間からきれいな満月が顔を出す。


「もう、帰らなきゃ」


家の方向にへと足を向けたとき、見知った顔――いや、月の光に照らされてぼんやりと水面を見つめる大きい犬のような耳と尻尾の生えた貴志部くんの姿を見てしまった。びっくりして後ずさると、足音を立ててしまったようで、貴志部くんに発見されてしまった。


「…こんばんは、苗字さん」


ニヤり、と妖しく微笑む彼に足がすくんでその場から動けなくなる。ゆっくりとこっちに歩み寄ってくる貴志部くんが怖い。いつもはあんなに優しい顔してるのに、あれは偽りだったの?


「この姿をキミに見られてしまうなんて」
「わ、私…誰にも言わないから!」


だから、私にこれ以上近寄らないで。

その訴えは彼には届かず、私の口の中に消えた。


「ん、ぁう、ふ、ぅううっ」


彼は喉の奥で笑うと、荒々しく唇に噛りついてきた。長い舌を私のに絡められ、口内を蹂躙される。ただ、ぴちゃぴちゃと絡み合ういやらしい音が響く。


「あ、っ…ゃ、ん、んむ、!」

息継ぎすらさせてくれないから苦しくなって、彼の胸板を必死に叩く。そうしたらようやく唇を解放してくれた。


「キミがこのことを絶対言えないようにしてあげる」
「ひぃっ…!」


もしかしたら、あの鋭い牙で噛み殺されるかもしれない、そう思ってキツく目を瞑る。だけどいつまで経っても殺気のようなものは感じられなくて、うっすら目を開けると首筋を舐められ、そのまま服をずり上げられた。


「っやあ、んっ」
「ココ舐められただけで感じるんだな」


れろれろ、と乳首を円を描くように舌で転がされると、よくわからない快感に体が痺れてしまう。


「や、やめ…っ、きし、べ…くっ、やめて…っ!」


懇願してみても、にこりと微笑まれて口を大きく広げて乳房にしゃぶりつかれた。


「あぁあぅっ!あっ、やぁああんっ」
「こっちもそろそろ…」


左手と舌で未だに胸を弄られながら、右手でスカートをずらされて、長い指で割れ目を擦られる。


「ゃ…ぁ、だ、めえっ」


指をさらに奥へ進められると、自分でも濡れていると自覚してしまって更に恥ずかしい。それに、好きだと告白した相手に自らの一番恥ずかしいところを見られているなんて耐えられない。

くちゅ、くちゅっ、ぐじゅっぐちゅっぐちゅうっ

その音が、あまりに生々しくて、耳を塞ぎたかった。


「あんっ、あ、あ、あぁあっ!」
「気持ちいい…?」
「も、やだあっおかしく、なっちゃ…!」


ずいぶんと慣らされてほぐれた秘部に、熱いものを押し付けられてビクッと身体がはねた。


「っ!だ、だめっ、やめて…!」


私の声も届いていないのか、貴志部くんはゆっくりと腰を動かしていく。


「っいや、ぁああっ」


彼は太ももを乱暴に掴むと獣みたいに激しく腰を打ち付けてきた。


「ひぁあああっ、あっ、あっ、んっ、ぅ」
「っ、は、はぁっ、あつっ」


ぐちゅ、と的確に弱点を擦っていく。小刻みに揺らされ、激しく腰を打ち付けられる。


「ん、あっ、も、でそう、」
「あっ、や、やらぁ、中はやめてぇええっ」
「ッ…!」


どぷ。

大きく膨れ上がった彼のモノから、弾けた熱い飛沫がほとばしる。貴志部くんは、出してもなお、離してくれずにそのまま下からずんずん突き上げられた。


「ぃやぁあっ!もぉ、やぁあっ」
「オレの、最後の一滴まで…キミにあげる」


繋がったまま唇を奪われる。舌がねっとりと絡み合い、繋がった部分からはぐちょぐちょ、ぐちゅぐちゅと激しい水音がする。


「あっ、あ、んあぁっ、イっちゃ…ぅううっ」
「オレも、また…中に出すぞ」
「や、やめ、にんしん、しちゃ…!」
「名前とオレの子ども、きっと可愛いだろうな」
「ひ、やぁあああぁあっ」


最奥まで押し込まれると、何度か痙攣した。荒い呼吸を繰り返すと、ゆっくりと彼のが抜かれて、一緒に熱いものも私の中から出ていく。


「はっ、は、は…ぁ、ぅ」


目の前がチカチカして、真っ白で。ただ息を整えることしかできないでいると。


「危ない名前!」
「う、っわあ!」


ぐい、っと力強く腕を引っ張られて、貴志部くんの両腕に抱きしめられて、木の陰に隠れる。何かヤバいことが起こったのかもしれないと思って黙っていると、次第に腕の力が弱まってきて拘束が解かれた。


「貴志部くん…?」
「見られなくてよかった」
「…どういうこと?」


ホッと胸を撫で下ろしている彼が私にへと優しい微笑みを浮かべてくれた。突然のことに鼓動が早まるのが自分でもわかってしまう。


「誰かがここの近くを通りかかったんだ。おっさんに名前の素肌を見られるなんて許せない」
「貴志部く…」
「名前…一度でいいから下の名前で呼んでくれないか」


視線を合わせられたまま頭を優しく撫でられる。貴志部くんの顔はさっきと違って、すごく優しかった。


「…大河くん」


聞こえるか聞こえないか。それぐらいの大きさで名を呼んでみる。すると彼は嬉しそうに微笑んで私の名前を応えるように呼んでくれた。



(オレが狼だってことをキミに気づかれたら)
(きっと嫌われると思ったんだ)






―――――

リクエスト頂きました和泉さんに捧げます
甘ってことを最後に思い出して無理やり甘くした感がありますよね!申し訳ないです

ところで、激裏ってこんなのでいいのですか?
このサイト、ぬるい裏しかないのでそこが心配です
気にいって頂ければ幸いです
素敵なリクエストありがとうございました!!



120331
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