名前とは恋人同士になってもう一年。それなのに、もっと親密になるために千里の道も一歩からってことで、未だにデートしたり手を繋いだりするだけで、キスとかもっとそれ以上の展開に持ち込めないオレはヘタレなのかな。名前はオレのことどう思ってるんだろうとヒロトに相談しても「名前さんはオレが頂こうかな」とか言われてあまり意味がなかった。
「あ、名前からの返事だ」
携帯のディスプレイに表示されるのは、明日も仕事頑張って、という文字と可愛らしい絵文字。明日もヒロトが横暴な仕事量を与えてくるせいで名前に会えない。もっと名前に触れたい。抱きしめてキスしたい。うまい具合にことが進めばあんなこととかもしたい。オレは名前に会いたいだけなのに…!
「んっリュウジ、も、やだぁ、やぁ…」
真っ赤な顔でとろけた表情を浮かべる名前なんて見るのは始めてだから、自分のがはちきれそうなくらい興奮した。ヤバいってコレ…!
「名前…可愛すぎだって」
「ああっあっん、ぅあ」
既に濡れそぼっているそこに今にも刺激を与えられれば出してしまいそうな自身をあてがうと、そのまま一気に挿入した。
「んぁ、あ、あ、あっん、りゅ、じっ」
「ぅあっ、名前の中、熱くて、キツくて、気持ちい、っ」
荒い息を繰り返す名前が可愛すぎて無理やり体制をかえて、唇を何度もくっつける。
「んんんっ…んあっ、ぁむっん、あっ」
ぐぢゅぐぢゅぐぢゅっ
口付けしながらも、腰を同時に激しく動かすのを忘れない。
「ひあっん、んぁああっ」
「名前っ好き、だよ」
「んぅっあ、わたし、も…好きっ」
彼女の細い腰を掴み直して打ちつける。オレだけ気持ち良くなるのはヤだし、名前にももっと気持ちよくなってもらってもっと乱れて欲しいからね。
「はぁ、はぁ、はぁっ、ん、もお、ッ無理い」
「んはぁ、名前…オレも、」
「リュウジ…!」
名前がオレの名前を弱々しく呼んだその瞬間、頭の横あたりでピピピッと、この場に相応しくない音が鳴り響いた。慌ててうっすらと閉じていた目を開けると、そこはいつもの風景、つまりは自分の部屋で。さっきまでいたはずの名前はそこにはいなくて。もしやと思って下半身を見てみたら。
「うわあ、やっちゃった…」
パンツが自分の出した精液でぐちゃぐちゃだった。夢精しちゃうなんて、オレも相当溜まってたのかも。虚しくなる気持ちを抑え込んで近くにあったティッシュを引っ張りだす。後始末をしている最中に携帯が光っているのが見えて、それを確認すると会いたいと願っている彼女からのメールで思わず顔が緩む。…あーあ、名前に早く本当に会いたいよ。
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フリリク頂きました楓さんに捧げます
あ、甘…い?
リュウジくんが夢主を好き好き大好き!って感じが伝わって頂ければ幸いです
素敵なリクエストありがとうございました!
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