「つーけまつーけま」
「ほ、ほんとにやるのかよ?」
「もちろん。ほら、こっち向いて」
強引にマサキを私の方に向けさせると嫌そうに顔を引きつらせる。やばい、その顔かわいい。手にBBクリームとか化粧道具を持つと、マサキは諦めたのかぎゅうっと目を瞑った。このままキスしちゃいそうになったのをなんとか堪えて、彼の顔をまじまじと見つめる。うわあ、マサキ、睫毛長いなあ。羨ましい。
「んっ……これ、何?」
「リキッドファンデだよ」
ファンデーションを少量出してマサキの顔に塗っていくと、びく、っと彼は肩を震わせた。そもそもマサキを女装させることになったキッカケはマサキが私との賭けに負けたから。顔立ちが整っている彼を好きにできるなんて、私は今すごく幸せ!ウイッグ被せたら絶対女の子に見えるよね、そんなことを思いながらマスカラを手に取った。
「マサキ、目、開けて?」
「…ん?……うわあっ!な、なんだよ…コレ!」
鏡の前でマサキに目を開けて貰って女の子に恰好をしている自分を見てもらう。うわー、やっぱり可愛いなあ。天馬辺りに見せてもマサキだとは気付かないだろうな。つけまつげでパッチリな目(カラコンは怖いって理由で断られた)。鼻筋が通っていて、唇はぷっくりなミルキーピンク。まるで恥じらっているようなピンクのほっぺた。セミロングのウイッグを被ってもらって、ふわふわに巻いたお人形さんみたいな髪。服は私が今日のために用意した淡い色のワンピース。完璧だ、そう思って自然と笑顔になる。
「…スカートって動きにくいんだね」
「そんなことないと思うけど」
「……髪も口に当たってうざいんだけど」
「慣れれば大丈夫だよ」
「こんなの慣れるわけないだろ!」
マサキはぶすっと不貞腐れている。せっかくの可愛い顔が台無しだと思い、何かいい案はないかと考えていたら。
「…っんぅ?!」
いきなり唇を押し付けられた。グロスをマサキの唇に思いっきり塗ってたから、私にまで甘い香りが漂ってくる。
「…はぁ、んっ、いきなりキスしないでよ」
「仕方ないだろ。口がてかてかしてて気持ち悪かったんだから」
彼とのキスで私の唇についたグロスを舌で舐めとっていたら。
「名前…それ、エロい」
そう言って、またキスされた。
「…っんは、ぅ、あ」
「ん、んっ…はぁ、名前」
角度を変えて、深く貪る。粘着質な唾液の音と、互いの呼吸音が室内に響いた。
「名前、抱いてもいい?」
「んはあ…ん、私もマサキが、欲しい」
甘い味のする口付けを交わしながら、マサキは私の服を脱がせてきた。シャツを中途半端に乱され、ブラのホックも簡単に外された。す、っと両方の手が伸びてきて胸を掴んで、円を描くように揉み始める。
「あっ、あ、ん…っ」
「もう、乳首…尖ってる」
「ひぁああっ、あっ、やぅ」
きゅう、っと人差し指と親指で抓られて、背を浮かせてしまう。すっかり硬く尖ってしまった乳首を、舌で舐め付けられる。
「っふ、ぁ…!ん、んっ」
小刻みに舌先を動かし、乳首をぐっと押し潰されて、くぐもった声が漏れてしまう。まるで赤ん坊のようにちゅうっと吸う彼の頭を押してみるけど、力が入らない。
「やっ、あっ、あ、あぅ、ッ」
今は化粧をして女の子の姿なのに、こうやって攻めてくるマサキはやっぱりかっこいいと心の隅で思ってしまう。
「名前って胸弄られるの好きだよな」
「そ、んなこと…なぃもんっ」
はは、っと笑ったマサキは私のスカートの隙間から手を入れて、何かを確かめる。
「やっぱり…ココ、凄く熱くなってるよ」
指がゆっくりと割れ目をなぞり、恥核の辺りを探るように動く。
「あ、ぁぁあんッ」
それは割れ目の奥へと侵入してきて、徐々に中に入っていく。
「ほら、下着が名前ので…シミが広がってる」
「やっ、あ、あっ、だめ、そこっ」
マサキが下着をずらせると、つぅ、と透明な糸が引くのが見えた。そのまま指を、奥へ、奥へと埋め込む。
「うゃ…ぁッあっ、あっ、ま、さきっ」
「も、指がびちょびちょ」
「はぅ…んっ、あっ、ひぁ…ッ」
ぐぢゅっぐぢゅぐぢゅ、ぢゅぷっ、ぢゅぷぷっ
ゆっくりと抜き挿ししていた指を、激しく動かしてくる。
「あ、あっ、あっ、ん、まさきっ」
「…名前?」
「も、まさきが、欲しいよぉ…っ!」
さっきから太ももにマサキのを擦りつけられて、もう我慢なんて出来なくなる。私の言葉を聞いたマサキは、ワンピースを上に捲り上げて、自分のソレを取り出した。
「はぁっ、ほんっと、可愛すぎるだろ…」
「んっ、マサキのが、可愛いもん」
お互い無意識に手を絡めて、唇を合わせる。ぐちゅ、と先端が侵入してくると、思わず目を細めた。
「…はぁ…っ」
「ん…ッ!」
握りしめている手を、もう一度強く握ると、根元まで全て埋め込まれた。硬く、太いマサキのペニスで奥を貫かれる。
「ふぅ、う…っ、んっ、あぅ」
下腹部が熱を持つ。動きが速くなっていって、抜き差しする度にぐちゅぐちゅ、と濡れた音が零れた。
「はぁ、はぁっ、名前」
「ぁ、んん…っ、まさ、まさき…っ、あっ、あっ、ぁんッ」
ずちゅっ、ずちゅずちゅっ、ぢゅぐぢゅぐぢゅ
何度も根元まで咥え込まされ、力いっぱい奥まで突かれる。
「あんっ、あっ、ぅ、んっ、あふ、あっ、やぁんっ…!」
「名前、名前…っ」
「ふ、すき、すきいっ…ん、ひゃぅ」
あまり見る事のないマサキの余裕の無い表情。ウイッグはもうとっくにとれていて、うっすらとおでこに汗が浮かんでいる。
「名前っ、はぁ、はぁ」
「ぅん、ひ、ぁ、あ、あんッ…!」
ぐぐ、と一番奥に押し付けられたマサキのから、熱い何かが弾ける。そして、二人してベッドに沈み込んだ。
「…名前」
「ん?」
「もう一回、シよ?」
「疲れたからやだ」
「またオレに化粧とか、してもいいからさ……な、ダメ?」
「それなら、いいけど…っん」
ありがと、と短く言ったあと、マサキはまたゆるゆると腰を揺すり始める。お盛んだなあ、とまるで他人のことみたいに思いながらも、もう一度キスがしたくて、マサキの唇に自分の唇を押し付けた。
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中学生でメイク道具を揃えている子は少ないと思うから、二人とも高校生という設定です笑
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