※ヒロトくんが気持ち悪いです








「オレはね、名前さん…君のことなら、何でも知っているんだよ」


喉を震わせて笑ういつもと雰囲気が違うヒロトくんに、悪寒が走る。怖い、それ以外の言葉が見つからない。出来る事なら今すぐに逃げ出したい。でも、素早く腕を捕らえられて、ベッドに押さえつけられた。


「ずーっと、見てきたんだ。キミの事」


私のことを一秒も見逃さず見ながら、彼は徐にズボンのジッパーを下ろす。これはやばい、限界まで隅に寄ろうとしたけど、彼はパンツを脱ぎ捨てて己の性器を取り出した。


「ねえ、何か喋ってくれないかい?…君のすべてに興奮するんだよ」


自らの手で性器を扱き始める。脈打つペニスが、徐々に硬度を増していく。怖い怖い怖い!大きな声を出そうとしても、微かな息しか漏れなかった。


「や、やだ…!」
「はぁ…っ、ん、名前さ、名前…ッ」


耳を塞ぎたくなるような卑猥なくちゅくちゅと鳴る粘着音。熱の籠った彼の吐息。それに耐えきれなくて私はぎゅ、っと目を閉じた。もう何も見なくて済むように。目を開けたときには、いつもの優しいヒロトくんがいるようにと。


「ッはぁん…!」


ぐじゅり、と生々しい音が響き、彼の声が漏れる。これは非現実だと思い込みたくて必死に首を振った。


「ほら、これをみて」
「…っやあ!」


恐る恐る目を開けると、そこには今放ったばかりだと思われる白濁。彼はにっこり笑いながら舐めて、と言ってきた。
こんなの信じられない。こんなのヒロトくんじゃない。
私はこの現実から目を逸らしたくて声を上げて泣くことしかできなかった。






―――――

こんなのを書いておきながら私は純粋無垢な可愛らしいヒロトくん(←が私の中のヒロトくんのイメージ)が大好きです
えろ本とか見て恥ずかしがるような彼を想像しただけでもう堪らんです




120215
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