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望んで望んで望んだ先にやっと見えたのが希望でも何でもないただの霞みだと知った時、やんわりと揺らいでいた意識は確かに形を成して…そして脆い氷のように砕け散った。
溶けた破片がいつか溶けてしまうように、後にはもう何も残りはしない。

ただただ…深い深い闇が広がるだけで何も見えることはないのだ。

真錦に包まれた思い出も、感情も、培われた人格さへも、見えぬ奈落に落ちていく。


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