いけない事をしている自覚はあった。
バレたら痛いお仕置きがある事も。
もしかしたら軽蔑されるかもしれない。

でも、万年筆を私の部屋に忘れたカミュも、悪い。


「ンッ…」


ヌチャ、と厭らしい音が響く。
音の発信源であるアナルは自分では見えないけどきっと真っ赤になってヒクヒクしてるのだろう。
アナルに指や物を入れてオナニーするのは、カミュと知り合ってからもう何度もしている。
それなのにこんなにも興奮してしまうのは私の中にあるそれがカミュがいつも使っている愛用の万年筆だからだろうか。

空気に当たればすぐに冷えてしまう万年筆も、カミュがいつも使っていると思えば不思議と熱い。


「アッ…ん、んっ、カミュぅ…」


名前を口にすれば、きゅう、と締まるアナル。
刺激が足りない。
いつも、カミュがしてくれるように早く、激しくしたい。
でも自分では怖くてそんなことできなかった。


「そもそもカミュが悪い…です。オトヤやレンはあんなに愛する人と触れ合ってるのに、カミュは私に全然触れない…!」


私だってカミュとイチャイチャしたいのに!

思わず力んでしまい、その弾みで万年筆がずっぽりと奥に刺さってしまった。
その瞬間身体中に走った快感にピュルッと堪えきれずに射精してしまった。


「はひっ!ぜ、前立、線…!」


いつもカミュがつついてくれるところ……。
はふっと息が漏れる。

今確かにカミュを感じた。
冷たい万年筆でも、ここを突いたらカミュを感じられる、気持ちよくなれる。


「あ、う…ぁ」


ごくりと息を飲んでアナルに刺さった万年筆を見つめる。


「カ、」

「愛島、貴様の所に万年筆を」
「あっ!」
「なっ!!」


カミュが、カミュが!
どうすればいいのでしょう!

驚いた表情のカミュを珍しいと見つめるも、すぐに私はシーツに顔を埋める。
こんなだらしがない顔見せられない!


「あ、愛島貴様っ」
「うぅ〜っ見ないでくださいカミュ〜!」
「馬鹿か貴様!見るも何も隠す所が違うだろう!!!」
「きゃううう!」


ぐりん!
突然アナルに入っていた万年筆が回る。
驚いてシーツから顔を出しお尻の方を見ると私と同じように顔を真っ赤にしたカミュが万年筆をぐりんぐりんと回していた。
怒っているような困っているような表情に釘付けになる。


「カミュ?アッ!ぐりぐりしないでっ!ヒャァアン!」
「この愚民が!なぜこんな事をっ」
「さ、触ってくれないから!あんっカミュが!私に触って、ンッ、くれないからです…!わ、たしはもっとカミュとイチャイチャひぎっしたいのに!」
「なっ?!俺がどれだけ我慢してるかも知らないでぬけぬけと!貴様に体力がないから俺は…!」


勢いよく万年筆が抜かれる。
抜かれるさいに私の前立腺を万年筆が抉り私は達してしまった。
しかし間を置かずに私の中に太くて熱いものが入ってくる。
カミュの性器―!
そしてそのまま容赦無く奥をガンガンに突かれた。


「あん、アンッ、カミュ!わ、私、イッたばかりっヤメて!」
「戯言を抜かすな!こんなに興奮させたのは誰だ…っ」
「はひっ…あっあっ、カミュ、アッ、あんっ」
「望み通り触ってやるぞ愛島!」
「乳首!乳首つねらないで!あんっンッンッ」
「体力が無いなら作ればいいだけの事。貴様が何発ヤっても気絶しなくなるまでヤり続けるぞ!」
「そんな…!しん、死んでしまいます…っ!」
「そして孕め愛島!」
「ヒッ…!」



気が付くとお昼になっていました。



万年筆と

第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
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