セイレーンの慟哭

「マスター、何か悩み事か?」
彼の問いかけにつぅと冷や汗が流れる。
確かにそうだ。苦しい。好き。不遜だ。許さないでください。マスターでありながら、サーヴァントの彼を好いているなどと。
「…いいえ、何も。」
何かあったら言えよ、とにこりと笑って駆けていった彼にずきりと心が痛むよう。
かつて彼を戦場に引きずり出した男のようにその身がマストに縛られていたのならば、或いは―。



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