(そう言ったらきみはきっと、怒るかな)

 この恋は実らないものなので、全て終わったらわたしも消えてしまおうと思う。
 
 吊り橋効果と人は言うけれど、落ちてしまったんだからどうしようもない。恋でもしなきゃやっていけなかった、とは言い訳で。もはや交通事故のようなもの。大好き、大好き。想いが留まることを知らない。けれどもこれは捨てるべきもの。相手はサーヴァント、わたしは人間。まあ、初恋の相手が許されない相手だったなんてよくあることなんだろうけど。
 この気持ちを抱えたまま生きていくなんてわたしにはできっこない。早々に見切りをつけた。「おんなのこは恋をしてないと死んじゃう生き物なの」というのもあながち間違いではないのだろう。だって、脳みその半分以上を占める部分が失くなっちゃう。ギリギリと痛むこころ。五感由来のフラッシュバック。そんなものに耐えられるはずがない。だから、もう消えてしまおうと思う。

 …なーんて、そんなこと言ったら君はきっと怒るんだろうけど。



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