(ピコ、ピコ、)

私の隣りにいるのに携帯に夢中になっているシカマル。誰にメールしてんだよ、バーカ。女?でも前は女いないって言ってたよね?てか「前」ってことは「今」はどーなの?

チラリと携帯を打つシカマルの手を盗み見る。シンプルな黒色の携帯。ジャラジャラ面倒臭いからストラップなんてつける筈が無いのに何でキャラじゃないストラップなんかつけてるの?メールなんて滅多に返さない筈のに。なんで?

(ピコ、ピコ、)

耳元で五月蠅い。ちょっとは私の事を見てよ。てか本当にその可愛らしいストラップ、シカマルになんか似合ってないんだからね。

「そのストラップどーしたの?」

携帯から眼を外して、さも面倒くさそうに、でも何処か恥ずかしげにシカマルは答えた。

「彼女が一緒につけろってうるせーから」

彼女?彼女?彼女?

「彼女できたんだ」
「お前も頑張ってつくれよ。このままだと一生独りぼっちの孤独な人生だな」

そう言ったシカマルは私にデコピン攻撃。

痛い、痛い、痛い。何か言い返したいけど多分、言い返したら、泣く。

「今日はここで、じゃーな。」

私に背を向けて、少し小走りに遠ざかって行くシカマル。いつもバイバイする所じゃないじゃん。今から彼女の所にでも行くの?ねぇ?一人で夜道なんか歩かすなよ、バーカ。バーカ。バーカ。




「他の誰かと一緒になんて笑わないで」



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