死ぬほど好きだよ



名前が学校を休んで三日が経った。いつもシャーペンの芯よこせやら教科書忘れたから見せろだのギャーギャー煩い隣りの席が静かでなんだか寂しい。

四日目にしてやっと登校してきた名前は妖怪の様に目を腫らし机に顔を突っ伏しえんえんと泣き続けた。

「おい、どーしたんだよ。なんで泣いてんだよ」
「・・・彼氏にふられたの」

そう言い終わるとまたえんえんと泣き続け、やっと口を開いたかと思うと名前はポツリと死にたいと呟いて、もう一度その言葉を言い放った。

「死にたい」

おいおいふざけるなよ。何でお前をふったそんな男のために本気で死にたそうな顔してんだよ。いつもみたいに顔くしゃくしゃにして笑って冗談だと言ってくれよ。

たまらず名前を突発的に勢いよく抱きしめている自分がいて名前は驚いた顔して目をパチクリさせている。

嗚呼、もう後には引き返せない。

「死にたいとか言うんじゃねーよ」

今ここが教室でクラス中の視線が痛いとか、もう今更どうでも良い。

「お前が死にたいとか言うと、俺も死にくなるぐらい辛いんだよ」

そいつのためじゃなくて俺の為に笑って泣いて欲しいんだ。


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