1.現状把握

気がつけば此処にいた。


空も地面も建物も赤と黒の不気味な場所。気付けば此処に…って迷子か、と一人ツッコミ。
とりあえず立ち上がる。ちなみにいつから此処に座っていたかもわからない。

俺はマイル、名前はわかる。性別、身長……さっきまで此処に来るまで…?わからないな。

「これじゃ本当に迷子じゃないか」

ツッコミはない。
だが記憶にない俺がしようとしていた事…わかる事が一つ。帰る場所に帰る事。家族……妹の元へ。

辺りを見渡す限り妹の姿はない(というかこんな場所にいたら心配で堪らない)。だとすれば此処は俺のいるべき場所ではないという事になる。

「なら俺は動かなくちゃな」

動くなら傍観者の位置から外れてしまうが、まぁ仕方ない。辺りに人がいないのなら俺にとって傍観者という位置はないようなものだ。

先ずは自分の状況、そして此処が何かをある程度知らなくてはならない。
前者自分の状況は先程の通り。記憶喪失。唯一覚えている事は妹の存在。問題は後者。これは自分だけでなく他人の意見を聞く方が情報が集まりわかる事も色々あるだろう。

なら、

「人を探しつつ探索が良いか」


人に会う。でも警戒を忘れてはいけないよな。

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