青春を部活に捧げる | ナノ



「たっくもう、テカメガネ先輩もあほみたいに真面目なんだから。あんなの自分の点にしとけばいいのにっ。もう真面目を通り越して馬鹿真面目だよね」
「おい、なんでそれを俺に愚痴るんだ?」
「え?身長が一緒だから☆」
「てんめー覚えてろ!」
「☆の意味も、同じ身長の意味もわからへんわ」


このカエルさんは向日さんでメガネの人は忍足さんなんだって。なんかこの人たちおもしろい


「なあこいつなんでいるんだ?」
「たしか青学の生徒ですよね…?」
「あ。今日から氷帝のマネージャーになりました。きらーん」
「ふざけるのも対外にしろよサルが」


さっきテカメガネ先輩と戦った人たちも帰ってきて氷帝全員集合ってことで!みなさん仲良くしましょうね〜。あ。マネージャーには絶対服従ですよ?



「ウス」
「樺地。帰ったか」


し、しまったあああああ!この人の存在忘れてたあああ!このボディーガードがいないのを見計らってここに来たんだった!

ていうかこの人怖いよー!片手で人持ち上げてるんだけど!かなり超人なんですけど!もしかしてあたしも肩車可能?あ、ぜひお願いします



「丁度良かった。樺地、こいつを連れ出せ。凶暴だから気をつけな」
「ウス」
「だれが凶暴じゃああ!」
「いたたたた!自分俺の髪つかんどる!」


ん?まてよ、もしかしたら肩車してもらいながら帰れちゃうかな!?それは久々の体験だよ!喜んで帰らせていただきます!



「…………」
「…………」
「………失礼します」
「え、あ、はい。さようなら」


あたしは肩車をされることなく、背中を押されながら丁重に氷帝側のベンチから連れ出された。意外と紳士な方だった!







「たっだいま〜」
「…………」
「………?」
「…………」
「?もしもーし、越前くん?」
「…………」


え?どうしたの?無視?それはいつものパターンだけどさ


「あんた、氷帝のベンチにいたんだ」
「え?まあね。もしかしてほんとに寂しかった〜?」
「べつに」


えっ?なにこれ。えっ?これは…今までにない反応じゃない!?

だっていつもだったら「あんた馬鹿じゃないの?」っていう冷たい一言がくるはずなのに、この反応!そして別になんていいながらそっぽを向くそのしぐさ!


もしかして、越前くん…


「素直じゃないなあ〜。わかった!これからはちゃんと相手してあげるからっ」


まさか、あたしのこと…!













「一応手塚部長に報告しといたから。会場15周ね」


越前くんの馬鹿ああああああ!

2010/9/26